アクティビティー

TOKYO RAINBOW PRIDE 2017 パレード&フェスタ報告

TOKYO AIDS WEEKS 2017 ブース

ブース

夏のような陽射しがときおり降り注ぐなか、東京レインボープライドパレード&フェスタの会場、そしてTOKYO AIDS WEEKSのブースにたくさんのかたにお越しいただき、本当にありがとうございました!

今回が初リリースとなったTOKYO AIDS WEEKSのフライヤーをはじめ、冊子やパンフレットなどを多くの方に手にとっていただけたと思います。
TOKYO AIDS WEEKSについては、ぜひFacebookページもご覧ください。

Gフレメンバーは金曜日にイベント、土曜日、日曜日はブーススタッフと例年以上に走りまわった3日間でした。関わってくださった皆様のおかげで乗り切ることができました。本当にありがとうございました。
 

シンポジウム報告

2017年5月6日(土)午後、東京レインボープライド会場にて、シンポジウムが開催された。

3都市コミュニティセンターのスタッフトーク
HIVとアジア~韓国・台湾・日本

出演
:キム・ヒョングさん(iSHAP所長)
:林垠瀚さん(台湾レッドリボン基金会 )
:荒木順子さん/ジャンジ(NPO法人akta )
通訳の林夏生さん、鈴木賢さん
司会:生島嗣さん(NPO法人ぷれいす東京)

東アジアの韓国、台湾、日本が協働できること。そのために、何が一緒にできるのかについて、ソウル、台北、東京のコミュニティセンターのスタッフと一緒に考えました。

3都市コミュニティセンターのスタッフトーク

2015年に、3国で報告された、新規のHIV感染の報告数は、台湾:2,327人、韓国:1,018人、日本:1,434人でした。

新規に感染がわかった人の報告数をみると、女性の割合はだいたい、2%〜4%と低く。一方で、 男性のうち、男性同性間の行為で感染したと回答する人は台湾約8割、韓国約3割、日本約7割となっていました。国ごとに、割合に大きな違いがありました。

韓国の報告された感染経路をより詳しく見てみると、男性がほとんどで、同性間に加えて、異性間の男性が3割ちょっと、その他/不明が4割弱となっています。

どうして、こんな不思議な割合になっているのか、その理由をキムさんに質問しました。韓国では、検査の結果、陽性だとわかり、同時にゲイであることが知られることで、処罰の対象になるかもしれないという不安があることが、本当の感染経路を検査の場面で伝えることを難しているとのこと。

現在、韓国のiSHAPが力を入れているのは、コンドームの使用率を100%にすること、ゲイ・バイ男性が年1回はHIV検査を受けること。昨年は、年間3500件の検査を提供。HIV陽性者の人権状況を、可能な限り向上させる、という取り組みをしています。

台湾のレッドリボン基金は、コンドームをずっと配ってきましたが、思うように使用率があがってくれない。そこで、唾液による検査キットを郵送などで届ける活動、昨年は4000件の検査を実施しています。また、PrEPプログラム(HIV治療薬を予防のための服薬する)を台湾政府がはじめたので、その宣伝を一緒にしています。

東京のaktaジャンジさんによると、地方での感染報告の増加も踏まえて、全国にあるセンターやNGOと連携したセーファーセックスキャンペーンを始めました。また、「HIVcheck」という検査キットをセンターでスタッフが手渡して、相談支援・医療機関につなげる取り組みを1年半程、国立国際医療研究センター、ぷれいす東京と行い、1702件のキットを配布しました。今後の展開については検討中です。

今後、協力できることを、3者に質問しました。

キムさんは、東アジアでお互いの成功経験、失敗経験を共有しながら、連携していきたい。最初の立ち上げでは、日本をモデルにプログラムを作ってきた。今後も連携していきたい。

林さんは、同性の結婚に反対する勢力からは、学校でのLGBTの教育、性教育への反対があったりして、HIVの予算をも削減するような働きがあります。ぜひ、日本の皆様からも同性婚を応援してください。

参加者、スタッフジャンジさんは、昨年韓国のDUIRO編集部がaktaのコミュニティペーパーの企画展を韓国で開催した。カミングアウトが難しい韓国なので、日本のゲイのひとたちのことを紹介したとのこと。セックスは簡単に国境を越えることができる。それは素敵な事だけど、私たちも東アジアで連携していくことが大事ですね。

日本への海外からの旅行者のうち、韓国+台湾で4割を占めています。この二国の課題は、私たちの隣の庭で起きていることで、市民の交流も盛んです。お互いに今後も連絡を取っていきたいと思います。通訳の鈴木さん、林さん、ご協力いただき、ありがとうございました。

韓国、台湾、東京3都市のHIVに関するコミュニティセンターのスタッフによるトークで、浮かび上がったもの。セクシュアリティへの差別とHIVへの差別が結びつくと、HIV対策が後退することがあるということ。東アジア3国が連携しながら、今後も成功と失敗を共有していけたらと思う。(報告:生島)

3都市コミュニティセンターのスタッフトーク
HIVとアジア~韓国・台湾・日本

We are all Living Together with HIV in ASIA

【日時】2017年5月6日(土)13:00-13:50
【会場】代々木公園 野外ステージ(東京都渋谷区神南2−3)

・主催 特定非営利活動法人 東京レインボープライド
・共催 TOKYO AIDS WEEKS 2017

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