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2017年度新人ボランティア合同研修報告

2017年度合同研修

ぷれいす東京の秋の風物詩、各部門合同での新人ボランティア研修を2017年9月に開催しました。会場はここ数年と同じく新宿NPO協働推進センターで、オリエンテーションと研修を実施しました。

オリエンテーションは9月2日(土)に実施し21名が参加、その後の研修には15名が参加しました。

研修は、9月10日(日)、9月17日(日)、9月23日(土/祝)の3日間で開催しましたが、今年も朝から夕方までたっぷりぷれいす漬けになる献立だったので、みなさま毎回お腹いっぱいになっていただけたと思います。正しくは「無理やりお腹いっぱいにさせられた」だったかもしれませんが…。今後の活動の参加については、無理をせずに、自分のペースで、できることを細く長く続けていただけるとうれしく思います。
(報告:牧原)

参加者感想文

「3日間で一生分の…」せいこ

えーーっ!ちょっ、ちょっ、ちょっ、そぉくる?? うぅーーー、きついぃ。と、3日間の研修中、何度思ったことでしょう…。

でもそれは、スタッフの方のせいではありません。どんな研修になるのか、わたしの想像力が足りなかっただけです。

実は下ネタが相当苦手なわたしが3日間で紙に書いたり、口にした、性関連のワードは恐らくわたしの数年分、いや一生分に匹敵したかも。「セックス」や「コンドーム」くらいまでは何とか頑張ることが出来たけれど、でも「アナル」「タチ・ウケ」、挙句の果てに「インニョウ」まできたらもう半世紀を越す人生初でしたわ。

だけど、それだけリアルな研修だったということです。オブラートに包んだところで結局は伝わらないし、受講生もスタッフも誰もが知識や理解やベクトルを共有しようと真剣なんだ、ということを強烈に感じた研修でした。

わたしはただの中年おばさんで、ボランティアなんておこがましいのかなと思いながら参加したのですが、「どんな形でも支援することはできます」というスタッフの方のお話に、とても前向きになることが出来ました。

3日間の研修ではようやく入口に立ったばかり。これから一歩ずつ自分らしいボランティアを目指していきたいと思います。

スタッフそして一緒に受講したみなさま、本当に3日間お世話になりました、ありがとうございました。そしてあらためて、これからよろしくお願いします。

「新しいスタート」スギタ

私がボランティア研修に参加をしようと思ったきっかけは、自分自身がHIV陽性者であったこと。感染が分かって時間が経ち、心に余裕ができたこと。様々なプログラムに参加し、たくさんの人に出会い、助けられたこと。直接的に人の役に立ちたいと思っていたこと。こんなことを思いつつボランティア研修に参加しました。

研修初日はものすごく緊張していました。どういった人が参加しているのだろう、、、とか男性が多いのだろう、、、とか思っていたけれども、実際は男女比が同じくらいで驚きました。人数も割と多く、HIVという病気に関心を持っていて、さらにボランティアに参加しようと思っている人がこんなにも多くいたことに内心ほっとしました。

研修ではHIVの歴史や、医学的知識、セクシャリティについてなどの講義はもちろん、グループワークもあり、内容の濃い3日間を過ごせたのではないかと思います。私自身、感染が分かって数年は経ちますが、まだ知らないことや忘れてかけていたことがありました。普段の通院ではウイルス量とCD4の値くらいしか気にしてはいなく、CD8なんて言うものもあるとか、薬の作用の仕組みかがなんだったのか、改めて知ることもありました。グループワークでは、性に対する考えや、自身の持つ性格など、普段の生活では味わえないようなものでした。非陽性者関係なく各々のできる範囲内の力を1ずつ出して大きな力に変えて、これからの活動に取り組みたいと思っています。

「ボランティア研修に参加して」あづさ

HIV/AIDSについて、「日本では検査を受ける人が意外と少ないらしい」とか、「検査に繋がらないのは性教育について日本の保守的な性格も関係しているのかな?」等の自分が持つぼやけた知識や疑問に加え、「感染原因って主にsexだったよな。みんな愛する人とsexはしたいのに治療法は開発途中だし、なんか皮肉な病気だな…。」といった考えにより、高校生ぐらいの時から関心を持っていました。

私の場合HIV/AIDSの理解と啓発に繋がる活動がしたいという気持ちが強かったものの、研修中のワークでは「こういう時自分だったらどう考えるか、対応するか」といった場面に弱く、短時間でテーマに沿った考えを述べる時も「ここでこれを言っても良いのだろうか?」という不安が先行し、言葉の選び方や表現方法に戸惑ってばかりいました。でも、一緒に研修を受けていた方々に言っていただけた「当事者でない人たちが理解しようと努めてくれることが嬉しい」という一言により、手探りしながらでもいいから、この問題について自分の理解を深め、向き合って考え、活動に反映していきたいと思うようになりました。

研修後、当初検討していなかったバディの活動にも参加を決めました。各活動の部門研修はこれから行われますが、毎度向き合って考えるのと反省を繰り返しながら長く活動していきたいです。

「気付きと不安とみんな」 HIRO

ドキドキしながら参加した初めてのボランティア研修で、僕は知識を増やし、視野を広げ、理解を深めた。次々と示されるフレームワークはこれまで明確に意識せずにいたものばかりで、覚えたての枠組みに知識や自分をプロットする作業は知的好奇心を刺激した。

視野が広がるのは楽しいことだ。でも、ときにそれは痛みを伴う。僕はHIV陽性者だ。研修を受け、僕は自分の知識や視点が「経験」や「当事者意識」といったバイアスを受けて偏っていることを思い知らされた。強みだと思っていた自分の経験が、むしろ邪魔になる感覚。すべてを素直に吸収できる非当事者のほうがずっといい活動ができるように思えて、ボランティア活動での自分の役割が何なのか不安になった。

ところが、周りの声を聞くと、非当事者の受講者のみんなも同じように不安を感じていた。研修を受け、当事者のことをよく知らない自分が活動できるのか心配になったと言う。それぞれの立ち位置で、それぞれが自らの限界を意識して、それをどう受け止めればよいか悩んでいたのだった。

きっと大切なのは、自分一人で完璧になることじゃない。不完全な自分でも、さまざまな強みや背景を持つ人たちと一緒に進むことで、一人では出せない大きな力が生まれるのだと思う。研修が終わって、僕はみんなと一緒にボランティア志願書を提出した。研修前とはちょっと違うドキドキを感じながら。

「Being different is beautiful」上山 美香(東京大学医科学研究所付属病院)

都内の総合病院や大学病院の感染症病棟・外来で勤務する傍ら、「もっとHIV感染症についての知識を深めたい。看護師としてではなく、病院の外に出て、ひとりの人間として関わりたい。」という想いを持つようになりました。数年前よりぷれいす東京の活動を知ってはいたものの、非陽性者で、女性で、異性愛者である私にボランティアとしてできることがあるのかと参加を躊躇してしまうこともありました。昨年に内閣府主催の国際交流事業に参加した際に、エイズ政策のディスカッショングループに所属していたこともあり、課題別視察でぷれいす東京のスタッフの方のお話を伺う機会がありました。それがきっかけとなり、今年度のボランティア合同研修に参加を決意しました。

ボランティア合同研修には、様々なバックグラウンド、年齢、国籍、性別の方がおり、普段の生活では出会うことがないであろう人々との出会いがとても刺激的でした。最も印象に残っていることは「safer sex risk assessment」というワークショップです。セクシュアリティや性行為について可能な限りオープンに話し合う場面があり、戸惑うこともありましたが、それがきっかけでセクシュアリティの多様性や、セックスに対する価値観の違いを知ることができ、大変興味深かったです。

 ぷれいす東京には、様々な「多様性」を受け入れ、お互いに尊重し合う環境があります。研修で出会った方々とのご縁を大切にしながら、今後はネスト・プログラムやセクシュアル・ヘルス部門にて、知識拡充や予防教育に携わっていきたいと思います。

2018年度のボランティア募集については、こちらをご覧ください。

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