スタッフ日記

メンタルが強いとか弱いとか

先日、新宿二丁目のコミュニティセンターaktaで行われた「HIVと、メンタルヘルスのこと」というトークショーに、新陽性者ピア・グループ・ミーティング(PGM)のコーディネーターとして出演しました。

実は、お誘いいただいた時には、「メンタル」というお題が僕にはちょっと荷が重いというか、専門家じゃないしとか、これでもあれこれ躊躇したのです。でも、もうひとりのゲストが精神科医/臨床心理士(「HIV/エイズガイド」第7話の監修でお世話になった、しらかば診療所/AGPの平田俊明さん)ということもあって、かえって僕の立ち位置がというか役割がわかった気がしました。つまり、病理としてのメンタルとかばかりでなくっていいんだーという、考えてみれば当たり前の事に気付いたのです。

「メンタルを強化してロンドンオリンピックに」とか、「カレシともめてて、メンタル最悪」とか、世の中ではずいぶんいろんな意味で使われている言葉だと思うのです。ひごろ多くのひとが自分の一部として身近にお付き合いしていて、時に手に負えないこともある情緒的な部分やイメージや気持ちなどなど・・・。そんなことについて、HIV陽性告知という大きな出来事との関連したテーマとして、自分なりにお話をさせていただいたのでした。

あらためて思ったのは、周囲の環境とかネットワークとか社会とか、そういったことを抜きに考えられないテーマなんだなという、これまた当たり前のこと。そういえば、ぷれいすのミッション(活動目的)って知っていますか?「HIV/AIDSと共に生きる人たちがありのままに生きられる環境を創り出すこと」 意味深い言葉だなーと今更ながら思います。

矢島 嵩

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