スタッフ日記

Gay Men’s Chorus

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昨年はシフトの関係で参加できなかったので、今年はどうしても生で見たかった。会場の国立国際医療研究センターのアトリウムは、吹き抜けになっていて、ガラス越しに冬のやわらかな日差しが差し込んでいた。その空間いっぱいに優しくも力強い男声合唱が響き渡った。

HIV陽性者の手記(感染がわかって、そのことを恋人に伝えたけれど、受け入れてもらえなかった思いが書いてあった)を基に作られた「大空」を除いては、誰もが知っているような楽曲を選んでいた。人の声は温かい。心や体を包み込んでいく。目を閉じてみた。男性だけだと派手さはないけれど、深いところまで、声がズシンと入ってきて、それでいて柔らかな羽毛に包まれている感じになる。

松田聖子メドレーで、「瑠璃色の地球」というゲイである僕の心を鷲掴みする選曲されていて、嬉しかった。そして圧巻は中島みゆきの「誕生」だ。十何年前にぷれいす東京の「Voice」で初めて知り、涙でボロボロになった曲。コーラスで聞くとジーンとくる。自分がこの世に生を受け、今生きていることを励ましてくれる。

素敵な会場を提供してくれた国立国際医療研究センターの方々、ボランティアでサポートしてくれる人たち、合唱に参加してくれた人たち、指揮者やピアニストに裏方の人たち、会場にわざわざお越しいただいた人たち、病院の患者さん、すべての人たちの声がまとまったアンコール曲「上を向いて歩こう」が何と言っても素敵だった。幸せが雲の上や空の上にあるのではなく、今ここにいる人たちの上にある。きっと幸せになれるよ。と聞こえていた。

[セットリスト]

さとう

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