スタッフ日記

6年と7ヶ月

親戚がいるので福島にはよく行きますが、先日初めて、浜通りの被災地を訪れました。
東日本大震災の発生から時が流れてゆくにつれ、徐々に“風化”してしまうことを懸念する声があちこちで聞かれます。

相馬市で、地域密着型で先進的なメンタルヘルスの支援を行う団体を訪問させていただき、その課題の複雑さに触れました。
物理的な再建ばかりでは真の復興とは言い難く、“心の復興”という表現が使われることもあります。震災直後から頑張っていた、支援者側だった人たちの中にも、数年経って落ち着いた頃に急激に調子を崩してしまったというようなケースもあるといいます。

元よりメンタルヘルスの課題の話しづらさがある日本の社会で、震災が風化してしまうと、震災に影響を受けた心の悩みは余計に語りづらくなります。気軽に相談できる窓口が、そんな語りづらい苦しみの受け皿として果たす役割は大きいでしょう。
同時に、語りづらさを解消し、包み込んでいけるような環境づくりも考えていかねばなりません。

 

 

 

 

 

 

浪江町の請戸小学校の時計は、津波が到達した15時38分で止まっている

おーつき

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