陽性者と家族の日記 “ひろき”

食費節約の救世主?フード・ロス・アプリ

ひろき

先日、やっと2件目の面接がありましたが、
手ごたえはありませんでした。そろそろ、
金銭面で心配になってくる時期です。

そこで最近、フード・ロス対策として食品などを格安、
もしくは無料で入手できるアプリ2種類を
友人に勧められて、スマホにインストールしました。
フード・ロス、というのは売れ残って廃棄される食品のことで、
レストランやスーパーなどから、大量に出ていて、
社会問題になっているそうです。
その廃棄量を少しでも減らすために、
特別に安価、もしくは無料で食品を提供する側と
もらう側をつなぐアプリ、のようです。

以下、使用してみた感想です。

●Olio
長所:完全に無料で個人が食品、不要になった家具、衣服などを出品するケースが多い。
短所:個人間のやり取りが多いので、コミュニケーションが煩雑。
   予約しても、出品者がキャンセルするケースもある。

●Too Good to Go…
長所:レストランやスーパーが格安の値段で出品しているので、無料ではないがお得感がある。
短所:引き取りの時間帯が限られていたり、中身の詳細が不明だったりと、
   残り物の福袋セール的で、中身への満足度の振れ幅がある。

お金がないくせにわがままなのですが、
私はまだ上記のアプリをうまく利用できていません。
やはり、食べたいときに、食べたいものがあるとは限りませんし、
前日の残り物があったり、すでに同じ食材を買っていたり、などなど、
タイミングが難しいです。

日本で、こういったアプリが存在するのか、使用できるのか不明ですが、
こういった動きはぜひ、広まってほしいですね。

イギリスで求職者手当をもらう

ひろき

新年になりました。
相変わらず無職のままです。
先日、求職者手当(Job Seeker Allowance)の申請をしまた。
なかなかない体験なので、
ここで大まかな情報を共有させていただきます。

まず、大前提として仕事がない、
収入がない(収入補助や同居するパートナーの収入を含む)、
仕事を探している、仕事をする能力と意欲がある、という条件があります。
また、食費相当分の金額を2週間ごとに、最長6か月間支払われます。
それを踏まえ、仕事をしているときの収入をある程度カバーする失業保険ではなく、
求職者手当と訳しました。

その上で、2,3年間程度、ある一定額の納税額がある、
財産(預貯金や金融資産など)がある一定の金額未満、
といった条件をクリアしたうえで、
まずは国が運営するHP上で申請の届け出を出します。

その後、最寄のJob Centreで面談があり
納税証明書、現住所証明(公共サービスや
銀行からの手紙など)、写真付きID、国民保険番号を提出する必要があります。
また、手当を受け取るには2週間ごとに、
仕事を探していることを証明(仕事に応募した際の、受けとり確認のメールなど)を
見せる必要があります。

周りで受け取ったという話もほとんどきかないし、
そもそも、外国籍の私が受け取れるものなのか、と思っていました。
友人曰く、合法的に英国に滞在して、
いままでちゃんと納税してきたのだから、
手当を受け取る正当な権利がある、
恥ずかしいことではない、とのこと。

恐る恐る申請したところ、問題なく受理されました。
面接官の方も、希望の職探しの相談に乗るだけで、
他に私的なことを詮索したり、実際に銀行の残高をチェックする、
といったことなく、嫌な思いをすることはありませんでした。

食費分の手当てがあるだけで、精神的にも救われます。
ありがたや。

ロンドンで無職になる

ひろき

ひろき@ロンドンです。職業欄は空欄です。
職を失ってから、2か月が経ちました。
無職の一日は、驚くほどあっという間に過ぎていきます。
自分でもこんなに無職の状態をリラックスして過ごすとは、
思ってもみませんでした。

就活ですが、最初の数か月はやる気があったのですが、
この2か月間は、やる気がゼロになってしまいました。
前職の関係者との飲み会のセッティングや、
職を離れた感傷に浸るなど、色々理由はあるのですが、
自分でも焦らないのが不思議なくらいです。

人生の中で、こういった時期があってもいいですよね。
ホリデーだと思って、ゆっくり立ち止まって考える良い機会なのかもしれません。
と、綺麗ごとを書いてしまいましたが、実際は、銀行の預金残高は減る一方ですし、
他人に会うときに引け目を感じたり、親にはまだ報告していなかったり、
お気楽ではありません。
むしろ、ダラダラ日々を過ごしているのが現実です。
ここらで、ケツの穴を引き締めないといけないですよね(笑)

とらばーゆ

ひろき

新しいキャリアに挑戦するべく、最近、転職活動をしています。
とはいっても、海外での職探しは日本とは違うので、
選択肢も色々と迷います。例えば、日本に帰って仕事を探すのか、
イギリスで仕事を探すのか、日系の会社と現地の会社か、
など、かなり選択によって勤務地や会社のカルチャーも異なります。
私としては、イギリスに残ったまま、英系で、というのが希望なのですが、
これが一番ハードルが高いです。

一念発起して、ここは集中しないと、と思い、履歴書を書く時など、
ハチマキがわりに、バンダナを頭に巻いたりします。
超久しぶりに、大学受験の時の気分ですが、
人生で、踏ん張るときも必要ですよね。

不安もあるのですが、なるべく明るい未来を想像しながら、
がんばります。病気を抱えながら、海外移住した気力があるなら、
また次の扉も開けるはず、と信じています。

AIにはまる

ひろき

最近、転職活動をしているのですが、友人に勧められてAIのChat GPTを利用しています。
イギリスでは、応募の際に英文で履歴書や志望理由のエッセイを書く必要があるのですが、
文法やスペルチェックはもちろん、箇条書き程度の文章を、
自然な流れの文章に仕上げてくれます。あまりに優秀過ぎて、
逆に自分の仕事がなくなるのではないかと恐ろしくなるぐらいです。

私は英語のネィテイブではないので、AIは本当に頼りになります。
海外移住に興味がある方はぜひ、利用してもらいたいです。
ちなみに、興味がある仕事の業務内容を読み込ませると、
求められているスキルを分析してくれたり、
自分の今までの経歴や経験を読み込ませると、ぴったりな仕事をお勧めしてくれます。

AIを利用するのがチ−トにもなりえますが、まったく0から嘘の経歴を作り上げるのは
できない(できるかもしれないけど、嘘っぽい)ですし、
それで文章を書いても自分で読んで違和感を覚えます。
例えていうなら、優秀な秘書的な存在です。

周囲の人間にも勧めたところ、数名、既に使用している知人がいました。
これからの転職市場(他にも学業とか)、AIを駆使した前提の競争になってくるのでしょうか。
ちなみに、私は英語で無料版を使用しています。
使っていくと面白くなっていくので、是非お勧めです。

イギリス人の秘密

ひろき

かっこよく日焼けした肌になりたい、けど、ホリデ−の資金がない、ということで、
先日、近所の日焼けサロンにいってみました。

実は私は元々地黒なので、今までなかなか日焼けサロンにいったことがなかったのですが、
いざいってみると、老若男女問わず、色々な利用客がいるようでした。

考えてみれば、色白な白人が多いイギリスで小麦色の肌を持つということは、
ホリデーにいったか、夏場の公園で日焼けしたかしか考えられません。
聞くところによると、イギリスで肌を焼くのはホリデ−に行ったことをアピ−ルするため、
ともききます。

具体的な割合は分かりませんが、特に冬場のイギリスで、街ゆく人で日焼けしている人のうち、
ある一定程度は、実は日焼けサロンで小麦色になっているのではないかと考えられます。
日サロに行ったことをわざわざアピールする人は多くないので、
いわばイギリス人の秘密、というわけです。

これは、あくまで私の個人的な推測によるものですが、
脱いだ時に、お尻のなんというか、書きにくいのですが、谷間の部分だけ白い人は
日サロだとみて間違いないと思います(笑)

そんなこんなで、小麦肌を手に入れた私ですが、もともと地黒なので、
周囲の人間で気づいてくれた人は多くありませんでした。
残念!

雨の戴冠式

ひろき

先週末、ロンドンではチャールズ三世の戴冠式が行われました。
日本のメディアも注目したようですが、
イギリス人でもない自分としては、手持無沙汰というか、
意外とやることなかったです。
小雨も降っていたので、テレビで戴冠式の中継を見ていましたが、
次第に飽きてしまいました。そこで、ふと思いついたのは、
式に参列するためにロンドンに滞在している秋篠宮両殿下を見に行くこと。
滞在先のホテルは把握していたので、
戴冠式が終わったタイミングで、自転車をこいでホテル前に駆け付けました。

読み通り、ホテルの玄関エリアでは日本の報道陣、大使館関係者、
現地警察と鋭い目をした日本人SPたちが待ち構えていました。
こういったことをするのは初めてだったのですが、
ちょっとした人だかりも出来ていて、通行人から、誰を待っているのかきかれるので、
その度に、両殿下のことを説明しました。
中には日本の皇室メンバーの知識があるフランス人がいて、「Mako?Kako?」ときかれたので、
その両親の「Kiko」だと説明したのですが、似たお名前のせいか、なかなか理解してくれませんでした(笑)

待つこと1時間以上、小雨のなか、現地警察のバイク隊が先導する車の一列が到着し、
中から両殿下が出てきました。
よくニュースで声がけしているのを目にしていたので、思わず日本語でお二人に呼びかけてしまいました。
そうすると、ちゃんとこちらを向いて挨拶をしてくれました。

海外に住んでいると、こうして日本を代表して、遠い異国まで式典に参加してくださる皇室の方々を
ありがたく感じます。
もちろん、参加はできない世紀のイベントですが、式にまつわる特別な思い出をつくることができました。

イースターホリデー

ひろき

毎年日付が変わる&キリスト教徒ではないので、
在英12年でもいまだに馴染めないイースターが今年もやってきました。
例年予定がないことが多いのですが、今年は友人が誘ってくれたおかげで、
スェーデン・ストックホルムに週末旅行にでかけました。
北欧の方に本当に申し訳ないのですが、つい最近まで、
ノルウェーとスェーデンとデンマークの国名と首都の組み合わせがあやふやでした。
今回の旅で3カ国を制覇し、首都の名前はもちろん、
お国柄の違いに気が付くことができました。

オスロ、コペンハーゲン、そしてストックホルムを訪れたことがあるのですが、
街並みはストックホルムが一番かわいかったです。
複数の島に市街地が広がり、島同士が運河や川で結ばれ、海に面しているので、
北欧のベニスと呼ばれているらしいです。
「魔女の宅急便」の舞台のモデルにもなったらしいストックホルムですが、
ちょっと足を延ばすと、森や川といった静かな自然の風景が広がっています。

名所の中には17世紀に沈み、300年ぶりに引き揚げられたという帆船を展示する博物館もあり、
まさにバイキングの国、海洋王国、と感じました。
そういえば、地元·横浜に、昔の船員向けの北欧料理のレストランや、
北欧出身の船員向けのバーがいまでもあります。
何百年も、スェーデン人が遠い異国の地を目指して、
ストックホルムから船出していったのかと思うと、ロマンがありますね。

さて、スェーデン語でコーヒーなどを飲みながら友人や家族とリラックスした時間を過ごすことを、
“フィーカ”というらしいです。
そういった文化の影響か、街中にはコーヒーとシナモンロールを出す居心地のよさそうなカフェがたくさんありました。
私と友人は、むしろフィーカをしなきゃという義務感でカフェを巡って、
その度にシナモンロールを爆食していました(笑)

ストックホルムは居心地がよくて、目的はなくても、また、訪れたくなる街でした。

デンマークでの同性婚

ひろき

昨年12月、デンマークで友人のゲイカップルの結婚式に出席しました。
厳密に言うと、市役所に婚姻届けを出す際の宣誓式で、
日本でそういった式がないので、書類を提出する手続きを想像していました。

実際には、市役所のスタッフ3名が、伝統的な衣装に身をつつみ、
二人の宣誓を証人として見届けてくれる、より儀式的で、
より暖かく、より感動的な式でした。
立ち会うスタッフは、まるで自分の知り合いの式かのように、
一緒に喜んでいるように感じられましたし、
式に出席した私たちを楽しませようという気持ちが伝わりました。
伝統ある市役所の小規模な集会室で行われた式には、教会のような宗教色はありません。
個人同士が自由意志で結婚を誓い、それを市民社会の代表が見届ける、
というデンマークの社会に根付いた民主主義の深いものを感じました。

結婚した二人は、実はデンマークに縁もゆかりもないイギリス人とカザフスタン人のカップル。
そんな二人がなぜ、デンマークで婚約したのかというと、
諸事情で英国申請した婚約が承認されるのに時間がかかっていたので、
居住者でなくてもカップルの婚約を認めるデンマークで先に結婚したとのこと。
申請すればすぐに承認されるわけではなく、二人は関係性を証明するために、
会話アプリの過去の会話のやりとりを証拠書類として提出する必要があったそうです。
登録費用は日本円で2万程度で、3人の大人が30分程度時間を費やしているので、
デンマークの高い物価を考慮すると、営利目的では受け付けているわけではないようです。

式中に、予想以上に感情がこみあげてきたのですが、同時に、
どんなメリットがあり、何が目的でデンマークは、居住者以外の同性婚を受け付けるのだろう、
しかも、こんなにフレンドリーなスマイルで、歓迎してくれるのだろうと疑問に思いました。
式の証人となったコペンハーゲン市役所(市役所が結婚を受け付けて、証明書を発行)の
スタッフに素直にこの質問をききました。
そうすると、「ただ人間として当たり前のことをしているだけです」という回答。

使い古された自由、平等、人権といった言葉が、あらためて尊く、温かく、そして力強いものだと感じました。

同性婚に関する岸田首相の発言

ひろき

「社会が変わってしまう。」

この岸田首相の同性婚に関する発言は、とても罪深いと思います。
現政権の同性婚やLGBT差別への後ろ向きな姿勢が国内だけでなく、
海外にまで伝わってしまいました。

日本語のてにをはは難しいのですが、性的マイノリティの人間が、
社会の外に存在し、受け入れを危惧している印象です。
実際は、顕在化しにくかっただけで、昔から存在するし、
多数派と同じように人権を持つ社会の構成員です。

この発言が今後、呪いのように岸田首相、自民党、
そして現政権につきまとい、どんなに議論が進んでも、
どこか白けた感じで、不信感がぬぐえなくなります。

私個人としては、欧米でも宗教的なタブーなど、
いくつかの議論の段階を経て同性婚が実現したことを踏まえ、
日本は日本の議論があるべきで、ある程度、
国民が納得してから実現してほしいと思っています。

ただ、セクシュアリティは自分で選ぶことができません、
たまたま少数派で生まれた人間が、誰かを好きになったときに、
結婚という選択肢がない、というのは絶望であり、
将来への不安を感じるし、何より不公平です。

差別禁止法というのも、十代の性的マイノリティなど、
自殺リスクが高い人たちが大勢いるので、命にかかわる問題です。

同性婚とLGBT差別禁止法案は、一部の人たちの特別扱いや、
行動や発言の自由の制限、社会を分断するものではなく、
まずは少数派の安全を確保し、多数派がいるスタート地点に
立たせるためのものだと信じています。