陽性者と家族の日記

誕生日にサンテグジュペリ

幼少の頃、小さな星に綺麗な薔薇と住む小さな王子様のアニメを
不思議なお話だなぁと想いながら見ていました。
それから数年経って、桃子ちゃんが歌う歌詞の一節に気が惹かれ
調べてみたら(周囲の友達も知らない事を我先に知ろうと云う子供心です)
「星の王子さま」に辿り着きました。当然ですがこの時点でも既にこの作品は
友達内では無名でも世界的には超有名でありました。。。
また、ここでも友人と差をつけたい大人振りたい僕は図書館で「星の王子様」を
借りて読み始めます。
でも、なかなか難解でちんぷんかんぷんだったのを憶えています。
ただ、ウワバミを帽子と言っちゃうつまらない大人にはなりたくないな、と想っていたのは
はっきり覚えています。

それから・・・
今でも「星の王子さま」は僕の愛読書です。
何回読んでも、未だにこの作品を理解したかというと理解はしていませんね。
何回読んでも、面白いし胸が痛くなるし、読む度に新しい発見がありますね。

あと、もう少しで僕の誕生日です。
年齢を確実に重ねています。
つまらない大人になりたくないと想っていた少年の今は・・・
うぬぼれ男でしょうか
呑み助でしょうか
数字ばかり気にする実業屋でしょか
ひとりぼっちの王さまでしょうか
一日中働いている点燈夫でしょうか
大人と呼ばれて久しくなり、何だかつまらない人間になってしまったのではないかと
少し不安になりますが、どんなでもどんな大人になっていても
僕は生きています。一所懸命生きています。
そして、またひとつ歳を重ねる事が出来ています。

IHO 拝

IHO

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