隠れリーマン/31歳 男 東京在住 ゲイ
僕は昔は今以上に人づきあいが苦手で、悩み事があったり、気分が落ち込んだりしていると、一人になりたがるほうでした。感染が判ってからもう2年以上たちますが、感染が判かってからしばらくの間は誰にも話さずに、一人でじっとしていました。
家族にも友達にも、自分の気持ちを話すことに慣れてなかったんです。でも、やっぱりこの病気で抱え込んだ悩みや不安、孤独感は到底一人で背負い込むことは出来ず、僕の心を蝕んでいきました。
やはり誰かに自分の気持ちを話したりすることは重要だと思います。誰かに話したところで、病気が治るわけじゃあないけれど、人に話すことで心が落ち着いたり、自分では気づかなかったことが見えてきたり、前向きな気持ちになれる事があります。
自分の心の内を身近な人に話すことが苦手という人もいると思います。僕もそうでした。でも思い切って話してみることで、相手との距離はぐっと近くなることもあります。僕はそれで家族と今までになく親密になれたと思っています。どうしても家族には話したくなければ、友達でもいいし、電話相談で愚痴ったっていいと思う。ぷれいす東京のネストのような、同じ感染者が集まるところにいって友達を作って話しても良いと思う。今はインターネットを使って文字で会話も出来ます。
とにかく、この病気は、病気そのものだけでなく、世の中の矛盾を露呈する程の様々な問題を貴方に突きつけるものだから、一人で抱え込むには荷が重過ぎると思います。決して完璧ではない貴方が完璧ではない世の中に向かっていくのです。辛いときには誰かの助けを求める勇気も必要です。助けを求めるのは貴方が弱いからではないのです。手遅れにならないうちに自分の気持ちを話してください。