HIV/エイズ よくある質問・みんなの回答集

オーラルセックスのときにいつもどのようにしたらいいかとまどってしまいます。みなさんはどうしてますか?自分なりのガイドラインがありますか?

ぷれいす東京 専任相談員 生島嗣

オーラルセックスについては、行為によってはリスクがかなり低い場合もあるが、不明な部分も多いため、一人一人が不安なく楽しくできるセックスの内容を選ぶことは非常に大切なことです。

お互いがどこまでの可能性まで引き受けることができるかで、行為の内容も変わってきます。不安にならずにセックスを楽しむ ためには、以下の文章を参考に、お互いの共通認識を確認してみましょう。 オーラルセックスによるHIV感染の可能性は以下4点の要因が関係していると思われます。

1. 自分のウイルス量
血中がウイルス検出限界以下だからといって、膣分泌液や精液中も検出されないとは限らないようです。もちろん血液中に少なければ、それに応じて、精液中や膣分泌液中も少なくなる傾向はあるようです。

2. 相手の口のなかの粘膜のコンディション
口内炎や歯槽膿漏、咽頭部に炎症があると、感染しやすくなるといわれています。なんらかの感染症にかかると粘膜に炎症が起こり、感染が起こりやすくなります。

3. 自分や相手の他の感染症の有無
HIVに感染していない人が他の感染症を持っていると、免疫の力が弱くなり、よりHIV感染しやすくなります。

4. セックスの間に口のなかに射精をしたかどうか。
相手の口腔内に感染している人の精子が直接射精されると、感染の可能性が高まります。
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▼HIV陽性者が「なめる側」の場合
HIVに感染している人の唾液には、相手に感染させうるほどのウイルスは含まれていないといわれています。よほど唾液に血液がまじっていない限り、問題は ないと思われます。口の中から出血がおこっている時、歯磨き後や、虫歯の治療中や抜歯時などには注意が必要です。

▼HIV陽性者が「なめられる側」の場合
感染が起こる可能性は大きいとはいえないが、全くないとはいえません。あなたの体液(膣分泌液/精液)が相手の口の粘膜や傷口に直接接触すると感染の可能 性がでてきます。感染している人の膣分泌液や精液の中に、ウイルスが含まれている可能性があります。また、男性のクーパー氏腺液(先走り液)の中にも、精液がまじることがあるといわれています。

▼他に気をつけるポイント
感染している同士であれば、予防は必要ないかといえば、そうではありません。自分と違う変異をもっているウイルス株に感染することで、薬剤耐性をもったウイルスに感染する可能性があります。「感染している/していない」に関係なくお互いの感染のやりとりを防ぐことは非常に重要です。また他のSTDもオーラル行為で感染する可能性がありますので、HIV陽性者はかかりやすく、症状がより重くなることがあるので、十分に予防をしましょう。

▼最近の研究報告では
昨年、サンフランシスコで行われた。122人のゲイのHIV陽性者を対象とした調査で、アナルセックスが感染経路だとは考えられない人が6%(8人)いた という報告があります。(US-AIDS: Risk of HIV infection with oral sex: study : http://www.aegis.org/news/afp/2000/AF000201.html )
しかし、ぷれいす東京スタッフがメールで確認したところ、8人のうちの7人は精子やクーパー氏腺液と口の中の粘膜の接触がありました。

▼まとめ
オーラルセックスの感染の可能性をどこまで引き受けれられるで、行為の中身が変わります。セックスを安心して楽しむためには、お互いに不安にならないような行為を選ぶことが大切です。

その他の回答

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