東京都在住 20代 女性
告知後、3年近くたって始めて幼少からの親友に告白しました。それを機会に、親友を通して知り合った友人にも打ち明けました。こういうふうに、少しずつ人の輪が広がるように、私の感染についても打ち明けていこうかな、とその頃思っていましたが、結局、3、4名の友人が私の感染を知るだけで、それ以後は誰にも話していません。
私自身の気持ちが話をしたい、という気持ちからは遠ざかっていったからだと思います。
私の中では、HIVというものがあらためて誰かに打ち明けるほどの事ではなくなりました。そう思うに至ったのも、私が感染を経験した感染者であり、HIVというものがどういうものか身をもってわかったからであって、感染していない人にとっては、時に理解し難い話題であって、その辺のギャップは 埋めようにも埋まらないのだなということも私自身理解したからです。また、今は感染者の友人が増えて、感染を超えたおつきあいをみんなとはさせてもらっています。生活、病気、私のすべてをひっくるめてなんの不自然さもなくおしゃべりができるのは、やはり感染者の友人たちです。
これからしばらく、私の気持ちに変化がおこらない限り、私は特別誰かに感染について打ち明ける事なく生活していくと思います。