ぷれいすVoice

気付きと不安とみんな

HIRO

ドキドキしながら参加した初めてのボランティア研修で、僕は知識を増やし、視野を広げ、理解を深めた。次々と示されるフレームワークはこれまで明確に意識せずにいたものばかりで、覚えたての枠組みに知識や自分をプロットする作業は知的好奇心を刺激した。

視野が広がるのは楽しいことだ。でも、ときにそれは痛みを伴う。僕はHIV陽性者だ。研修を受け、僕は自分の知識や視点が「経験」や「当事者意識」といったバイアスを受けて偏っていることを思い知らされた。強みだと思っていた自分の経験が、むしろ邪魔になる感覚。すべてを素直に吸収できる非当事者のほうがずっといい活動ができるように思えて、ボランティア活動での自分の役割が何なのか不安になった。

ところが、周りの声を聞くと、非当事者の受講者のみんなも同じように不安を感じていた。研修を受け、当事者のことをよく知らない自分が活動できるのか心配になったと言う。それぞれの立ち位置で、それぞれが自らの限界を意識して、それをどう受け止めればよいか悩んでいたのだった。

きっと大切なのは、自分一人で完璧になることじゃない。不完全な自分でも、さまざまな強みや背景を持つ人たちと一緒に進むことで、一人では出せない大きな力が生まれるのだと思う。研修が終わって、僕はみんなと一緒にボランティア志願書を提出した。研修前とはちょっと違うドキドキを感じながら。

(2017年度新人ボランティア合同研修報告「参加者感想文」より)
 
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