U40ミーティング

「初めての陽性者との出会い」 sk(ゲイ/20代/告知年2012年7月/投薬中)

一年前、僕はHIVと告知されると共に、すぐに手帳を申請し投薬を開始しなければならないくらいの体だった。でもパニックになることはなく、自分がしっかりしなきゃ…そう思って落ち着いて手続きをし、治療が始まった。

告知以来バタバタしたり、落ち着いているとはいえやはり悩むときもあった。そんなこんなで薬を飲むことにも慣れて半年が経ち、生活も安定してきた頃、他の人はどうしてるんだろう?話を聞いてみたい、交流を持ちたい…そう思った。

実は友人二人にはHIVのこと、全て話してある。僕のことを気遣ってくれる良い友である。心から感謝している。しかし、同じ立場である陽性者の人と交流を持ちたいと思っていたのも事実。そこで僕は以前から頭の片隅にあったHIV陽性者の支援団体を思い出した。それがぷれいす東京である。この時点でPGMへの参加資格がない僕は電話で状況を説明すると、とりあえず直接話をしてみようということになり、その時にU40への参加を勧められた。これがU40との出会いだった。

初参加当日、ドキドキしたけど不安はなかった。人見知りを多少する僕だけど、同じ陽性者の人に会える、話を聞ける…そう思ったら好奇心の方が勝っていた。指定された場所に行ってみると、数人の人とファシリテーターの人が2人。席に着き軽い自己紹介を経たのち、何か話したいことはありますか?というのをきっかけに、色んな話が飛び交った。病気の話から恋の話、それぞれが気になることならなんでもOK。些細なことでもみんなが真面目に自分の意見や考えを述べてくれる。僕はやはりなかなか自分から話すことができなかったけど、みんなの話を聞いてるだけでも十分参考になった。あっという間に時間は過ぎ、初参加は終わった。

それから翌月も参加し、計3回参加した。3回目になるとメンツも初めましての人もいれば何度か見た顔もいた。僕も多少言葉を発せられるようになり、というのもファシリテーターさんがどうですか?と話を振ってくれるので独りぼっちになることはない。ちゃんと輪に入って話ができる。それが良い点だと思う。他の人の話を聞いていると、自分は思いもしなかったけど言われてみればすごく気になるという話が出たり、同じ悩みを持ってる人がいることに気付く。本当に参考になる。普段生活してて、今度この話みんなに聞いてみたいな…なんてのがあったらぜひ話を振ってみるべきだと思った。きっと参考になると思う。

僕は告知されてやっと一年。まだまだ知識も浅く、分からないことだらけである。だからこそこれからもU40をはじめ色んなプログラムにも参加し、見聞を広げると共に交流を深められたらと思う。今言えるのは、一人で悩むよりもみんなで悩めということ。そうすれば求める答えが見つかるかもしれない。少なくとも僕はそうだったから。<2013年6月 感想文>

次の感想文へ 前の感想文へ(2013年3月)

プログラム参加の感想

プログラムページ へ