運営委員のつぶやき

升本 健介

  ささいなことで、頭を悩ませることも多い毎日。そんな時、ある言葉を思い出して、少し楽になりました。それは「夭寿不貳(ようじゅにふたつなし)」。これは『孟子』にある言葉ですが、「夭」=短命=今すぐ死のうが、「寿」=長寿=現実が長く続こうが、そんなことは自分の生き方には関係ない。その時々で一番よいと思われる生き方を貫いていけばいい、…みたいな意味だと思います(専門家が見たら、違うというかもしれませんが)。あまり、目先のことばかりにとらわれず、もっと大きな視野で動けたらいいですよね。以前読んで、心に残っていた言葉なのですが、普段はころっと忘れているもんです。皆さんには座右の銘というか、何か心にとめている言葉がありますか?孟子さんは言ってることは激しいけど、中身は優しい人だと思います。でも身近にいたら、すごく親しくなるかすごく仲悪くなるかどちらかって感じですね。孔子さんの方が、いつでも頼りになるけどその分、面白みも薄い気がします。それより友達になりたいといったら、荘子や列子といった道教系の方々ですが、彼等の方が僕を相手にしてくれないだろうなあ…。って大昔の人をつかまえて妄想もいいところですが、結構日常的にこんな感じのこと考えてます(えっ、ヤバい?)。
 さて、孟子と言えば、もう一つ忘れられないことがあります。孔子とか孟子という儒教系の方々は、絵に描かれると禿げて描かれることが多いのです。つまり、頭には、「孟子は毛がありません」。このことに気づいて以来、誰かが神妙な顔で謝っているほど、僕は何だかおかしく楽しくなってきてしまうのです。これもちょっと困ったもんです。本当に 申しわけがありません。

升本健介

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