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2020年度新規ボランティア合同研修報告

オンライン研修中

毎年行っている新規ボランティアの研修を今年も行いました。今年はCOVID-19の流行を受け、初めてオンラインでの開催となりました。説明会を9月5日(土)に開催し14名が参加、研修会を9月20日(日)と21日(月・祝)の両日に開催しました。研修には、協働団体からも4名の参加があり、合計で14名が参加しました。
研修の内容は、オンラインに合わせ、時間を見直したり、グループワークもやり方を変えたり、例年以上に工夫が必要になりましたが、無事に終えることができました。準備は大変でしたが、新たな発見があった年だとも思いました。部門研修も、オンラインを中心とした例年とは違う体制になっていますが、無事に終えていただき、これから細く長く、楽しみながら、ぷれいすの活動に参加・ご協力いただければと思います。
(報告:牧原)

参加者感想文

「一歩、前に」しょうじ

先日研修に参加させていただきありがとうございました。ボランティア研修に興味を持ったのは、昨年エイズ学会にはじめて参加したあとのことでした。今年で投薬して十数年経ちますが、超がつくぐらいネガティブな自分ですが、学会で多くの方が治療に携わっていることに驚き、何か自分にもできることはないかなと感じました。正直、HIVに感染がわかった時は「自業自得だし服薬しとけばいいんだ。」くらいな気持ちで、SEXに関しても快楽を優先してしまうのでHIVのことは話さず無防備なことは今でも多々あります。その度に身体とココロを繰り返し痛めてきましたが、大袈裟に言えばゲイで生まれHIVに感染した代償だと思い込ませるようにしてきました。少し話は逸れましたが、4年前に血液のがんになり、1年近く抗がん剤治療をしました。その時にふと「死ぬかもしれない」と考えました。と同時にHIVでの定期受診の血液検査があったからこそ、早く発見できてよかったとも感じました。今回の研修で、HIV含め性感染症の再認識ができ、「検査をすること。また感染したとしてもその状況における治療や心身面のケアしてくれる場所があり、支援してくれる人がいることの大切さ(安心感)」を研修を通じて感じました。

最後に2日間の研修を通じて、正直自分はまだ支援してもらう立場なのかなとも感じました。今回をきっかけにネスト・プログラム等参加してみたいという思いと、今後自分にもできるボランティアをしてみたいとの思いができました。

オンラインでしたが顔を出して参加できたことが自分にとって大きな一歩と感じました。

「人生は学びです」Kaz

やっとボランティア研修会に参加できました。私自身、HIV陽性者ですが、感染発覚して7年も経ちますが、知らないことが多く、とても勉強になりました。

研修会では学ぶこともたくさんありましたが、自分自身について気づくことがたくさんありました。HIV陽性者として生活してきて、当たり前になってきた感情、知らず知らずに隠してきた感情、その場の雰囲気に流されて適当にしてきた感情。改めて自分の意思をもつことの大切さを感じました。誰かすてきな人に出会った時、どの行為まで許すか、なんて定義したことがなかったので、すぐに自分の答えは出なかったです。でもこれってとても大事なことだと思います。もしも今、目の前に超タイプな人が現れたとして、別れ際に握手する?ハグもしちゃう?もしかしてホテルに誘われたらついて行っちゃう? かつての私は適当でした。そこに自分の意思はなかったです。いつも雰囲気に身を任せて、流されていました。「これだからHIVに感染したのかな…」なんてグループワークをしながら思いした。

今までわりとオープンに色々カミングアウトしてきた自分だけど、ロールプレイのグループワークでは、カミングアウトされた側の気持ちになることができました。自己開示って大事だけど、ただカミングアウトすればいいってもんじゃない‼︎って気付きました。自分のことを相手に伝えたなら、伝えた後のことも責任をもつ!今までの自分は無責任でした。ただ自分の胸の内をカミングアウト、以上!みたいな。もし自分が黙っていて苦しかったことをカミングアウトするなら、相手も同じ感情を背負うことになるのかもしれませんね。

こんな感じで学ぶことが本当にたくさんあった、貴重な超濃厚な2日間の研修会でした。私もボランティアスタッフとして、たくさんの方がリラックスできる環境を創れる存在にいつかなれたらな〜と思っております。 ありがとうございます!

「研修会に参加して」ゆい

私自身、精神疾患あり対人恐怖があるので、初めは、大丈夫かなと恐る恐るドキドキしながら参加しました。 講義だけではなく、グループワークもありました。ボランティア応募した同期メンバーと、一緒に勉強し、一緒に話し合いする時間を過ごせたのは楽しかったです。研修で学び合いながら、お互いに配慮しながら話したりを体験し、こういう関係性をボランティア活動の中で共に作ってくのかなと思いました。ふだん、話せない自分自身のセクシャル面を、照れながら話せたりしたので、ボランティア活動しながら、ちょっとした居場所にもなっていけると良いなと思いました。ありがとうございました。

2020年度新人ボランティア合同研修の主な内容

第1日目 9月20日(日) 社会的な背景
医学的基礎知識(1)
手記を読むワークショップ
ネスト・プログラムの取り組み
制度や社会サービス
第2日目 9月21日(月・祝) 医学的基礎知識(2)
セクシュアリティの多様性
セイファーセックス・リスクアセスメント
相手のある保健行動

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