2021年8 月8日「LGBTQ+のためのメンタルヘルス支援者交流会」報告
2021年8月8日(日)に、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループの後援で「LGBTQ+のためのメンタルヘルス支援者交流会」をオンラインで開催しました。
全国からLGBTQ+、メンタルヘルスなどの支援に携わる39名の方に参加いただき、演者・スタッフあわせて43名が集うにぎやかな会となりました。
塚本堅一さん(元NHKアナウンサー/依存症予防教育アドバイザー)の司会進行のもと、最初にゲストの風間暁さん(ASK社会対策部薬物担当・薬物依存当事者・保護司)が当事者の視点を生かし、さまざまな人とつながりながら居場所をつくってきたお話しをうかがいました。
続いて、ぷれいす東京代表の生島が、MSMを対象とした調査研究や、HIV/エイズの相談支援の現場の知見を交えた話題提供をしました。
後半は小グループに分かれての意見交換や、参加者それぞれの取り組みを紹介する時間も設け、各地で活動する人たちが交流を深める貴重な機会となりました。
【参加者の感想】
- 精神科でセクシャリティのことが話せない。そのことでの人間関係のことなどが話せない。という時代から、少しずつ変わってきましたが、「安心できる居場所」は十分ではないように思います。「自分で作る」というのにはとてもパワーが必要でしょうが、すごいなぁと思って聞いていました。当事者のパワー、ストレングスをもっともっと注目していけるソーシャルワーカーでありたいです。「誰かのラッキー」になれることを信じて。
- 今日はこのような会を開催していただきありがとうございました。群馬で支援職という仕事をしているなかで、なかなかこういった切り口での横のつながりの広がりを持てないでいました。今日皆さんと少し関われることで「あーみんな、それぞれの場所で頑張ってるんだ!」と嬉しくなりました。
支援者であること、当事者であること、色々な面で苦労や困りごとは絶えません。是非次回は「こんな事で困った、でもこんな風に対応したり解決したりしている!」といった話もできると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 - 同じ支援者の方とお目にかかれて良かったです。貴重なお話や資料もいただけてありがとうございます。もう少し、支援者同士の困りごとや交流する時間が欲しかったです。次回またぜひ参加させていただきたいです。ありがとうございました。
- 皆さん多くの体験をされているのを聞きとても感動しました。これからも皆さんの体験
をお聞き出来たらと思います。 - 風間さんのお話は、とても衝撃的でした。様々な出会いと、風間さん自身が持つ力でここまで来られたのだと感じました。生きていてくれて、本当にありがとう?
私はこれからも、たくさんの親子とこれからも関わっていきますが、子どもをそのまま受け入れられる親、それができるようにサポートしていくのが自分の役目なのかなと感じました。
時間が足りないくらいでした。勉強になりました。ありがとうございました。 - LGBTQ+とメンタルヘルスってなかなかつながらないと思っていたのでこの交流会の意義はとても大きい。全国の活動が垣間見れたのが良かった。また様々な医師やソーシャルワーカーとも話せてよかった。風間さんのお話は納得の連続!私も当事者と支援者として同じ思いで生きている。ごちゃまぜカフェに行ってみたい、そして自分もやりたいと思っているので参考にさせてもらおう。すぐにTwitterフォローしたので今後の活動も見守り応援したいな。大都市はなんだかんだ言っても何かある、専門職もいる。地方のほんと田舎はどうなのだろう…自分の故郷のことが気がかりだ。また自分が専門職的すぎていないだろうかと考えている。なんでも言ってねと言いながら仕事だからと割り切らないとできないことも多い。自分がジェネリックになればなるほど、やりたいことから遠い気がしている。自分のスペシフィックはどこにあるのか、専門職化しすぎの自己肥大の中で考える時間となった。
- 本日は参加させていただきまして、ありがとうございました。
「居場所」は自分の中でも幼い時からずっとテーマとしてきました。LGBTである自分と社会のつながりの少なさ。LGBTであるがゆえに、自分の思っていることさえも誰かに伝えられずにいたストレス。前職を辞めて、本気でカフェを作ろうと事業計画を作ったりもしました。
今日はその自分のもどかしい気持ちが、みんな一緒なのだと感じましたし、こうした人たちのつながりがもっともっと必要なのだと感じました。 - 全国に、色々な思いで色々な活動をされている方がいらっしゃることを改めて身近に感じられて、とても刺激的でした。
今はまだ自分のことを最優先にする時期ではありますが、今、自分が経験していること、ぷれいす東京さんに関わっていただいたこと、そして今日の皆様との時間は、きっとどこかで自然な形で繋がっていくのだとそう予感がありました。
一人でも多くの人が、“自分大好き”と胸を張って生きていけるような、そんな時代に向けて、先ずは自分で実践をしていきたいです。本日はありがとうございました。 - 本日は貴重なお話を聴く機会、ご参加された皆さまと交流する機会を設けていただきありがとうございました。
風間さんの実体験のお話をうかがい、一人ひとりにそれぞれ肩の荷をおろしてホッとできるような、深呼吸ができるような居場所が必要であることをあらためて感じました。
安心して過ごせる居場所を増やしていくために、私自身に何ができるかを、できることをひとつずつ重ねていきたいと思います。
あの場に集まった心強い支援者の皆さまと繋がれたこともとても励みになりました。重ねて感謝申し上げます。 - 私はまだ具体的な支援活動などは何もしていないのですが、立正佼成会の会員であり、隠れゲイという当事者として佼成会の中にも当事者としての救いの場、救われる場が欲しいと思っておりました。
そんな中、今年11月までに世の中に向けて役に立つ取り組みを、なんでもよいので発案してゆく『発』プロジェクトのメンバーに選ばれました。そこで、ゲイであることをカミングアウトし、LGBTQに向けての理解と取り組みを発案しております。
今回の参加のきっかけもそのようなことからでした。
実際、皆さんは現実的にサポート団体で活躍されており、大変大きな刺激を頂きました。
10分のデスカッションで自己紹介に半分以上の時間を割いてしまい、グループのメンバーにご迷惑をかけてしまいました…
勝手がわかりましたので、次回このような場においては端的に行いたいとおもいます。
皆様、共通でおっしゃられていたことは、やはり、『場所作り』ということだったように思えます。そして、風間さんのお話の中で刺さった言葉が、どうせみんな離れて行ってしまうということでした。
自分は仏教者としてもまだまだ勉強不足ですが、何があってもあなたを見捨てないという心で取り組む必要を大きく感じさせて頂きました。
有難うございました。