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「TRP2022 プライドパレード&プライドフェスティバル」報告

2022年4月22日(金)〜24日(日)にTOKYO RAINBOW PRIDE 2022が3年ぶりにリアルで開催されました。ぷれいす東京は、3日にわたりブースを出展し、多くのスタッフたちが運営に参加しました。また、初日には、ステージでのPrEPについての公式シンポジムの企画を担当しました。国立国際医療研究センター岡慎一医師にビデオで登壇いただき、ゲイ男性のPrEP使用経験、女性セックスワーカーの話、KARADA内科クリニックの佐藤昭裕医師にはクリニックの現場からのお話を伺いました。生島が司会をして、御一緒に司会をした、トランスジェンダーでゲイ男性のKILAさんの話も伺いました。すべての人に役立つ新たな予防方法としてのPrEPについて触れる機会になったと思います。(生島嗣)

だいすけあ(SHプロジェクト部門)の報告はこちら



 

 

TRP2022のテーマは、「繋がる、見える、変わる」。そのテーマ通りの活動ができたのではないかと思います。
【繋がる】この2-3年の間にオンラインでつながったスタッフが実際に顔を合わせて一緒に準備からブース活動・パレード参加することができました。「実際にあうと大きいんだね!」「わあ、イメージ通り!」と言った声をかわしあい、すぐに打ち解けたのもオンラインでの活動を継続したからだと思います。東京や関東以外から駆けつけてくれた仲間もいて、とっても楽しいつながりとなりました。前日の準備では、海外で遣われるHIVの啓発メッセージ「i can’t pass on HIV」のプラカードを作りました。また、ぷれいす東京が新しく取り組む”メンタルヘルス・ポート”のプラカード「ぽ」も作成。みんなでわいわい意見を出し合いながら作ったのは、さながら文化祭のようでした。文化祭で一気に仲良くなれるようにこの準備でかなりスタッフ間の距離が縮まったように感じます。

【見える】ブースに様々な情報を「見える化」し興味をもってもらったものをスタッフが手渡し、お話をして、さらに深く知ってもらうためのツールを手渡すことができました。一番関心が高かったのが、PrEP。特に若い男性から「どのようにつかうのか」「興味があるけどまだよくわからない」「個人輸入でやっているけどこれで安全なのかな」と問い合わせがありました。医療機関で見守り診療してもらいながら使うと安全であること、オンデマンドとデイリーで使える人が違うことなどをお伝えしました。また、ブースには地方でパレードを歩いていたメンバーに会いに来てくれた人もいました。「地方のパレードでU=UのTシャツを着て歩いている人がいて勇気をもらった、本当に大事なことだと思う」と目をキラキラさせてブースに立ち寄ってくださったときはスタッフも思わず、泣きそうになりました。今回のブースには、GOGOのcocoroさんが参加して盛り上げてくれました。

【変わる】ブースにはさまざまな人が来てくれました。議員や行政で働く保健師さん、大学や研究機関のみなさんもPrEPの最新の調査結果を手に取りお話を聴いてくださいました。一般の方も、HIV/AIDSに関する敷居が低くなったようには感じました。コンドームを受け取ってくれる人は「だいじだよね」と言葉を返してくれ、「検査いってまーす」と笑顔で教えてくれました。だいぶ知識が広まってきた半面、まだまだ新しい知見は浸透していないことも実感しました。「#updateHIV」をキーワードに声をかけると、まだまだ「へえー知らなかったあ」という声も聴かれました。自分たちの活動が地道なものではあるけれど、大切なものであることがわかりました。

今回、ステージ、ブース、パレード、クラブイベント、プライドウィークオンラインイベントとTRP2022を通して、HIV/AIDSをもっと知ってもらう、知識をアップデートしてもらう、共に生きている実感を持ってもらうことができたのではないかと思います。この感覚を、少しずつ毎日の活動の中で広めていけるよう工夫していきたいと考えています。ぷれいす東京が得意とする、相談や直接支援・情報の収集と共有をもっとひろく日本全国に伝えられるよう仲間とつながり、見える活動として取り組んでいきたい。その先に、差別のないひとりひとりのハッピーな人生へ変わることができると信じています。
(SHプロジェクト だいすけあ)

 

2022年4月25日・26日のFACEBOOKにも当日の報告と写真が掲載されているので、ぜひご覧ください。

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