アクティビティー

2022年度 新規ボランティア研修会報告

9月恒例の、新規ボランティア募集の説明会とボランティア向け研修を今年も行いました。昨年に引き続き、COVID-19の流行を鑑み、すべてリモートでの開催としました。

9月10日(土)の説明会には20名が参加、別日程も含めて合計で24名の参加がありました。実際の研修には、15名の参加があり、9月23日(祝・金)と9月25日(日)の両日に朝から夕方まで研修に参加していただきました。リモートになって3年目でしたが、今年も参加者に協力していただきながら、なんとか無事に開催することができました。ありがとうございました。これから、ぷれいす東京の色々な部門で、細く長く関わっていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

研修の様子を、参加者の感想文からぜひ感じ取って頂ければと思います。(報告:牧原)

volunteer-チラシ

参加者感想文

「頭でっかちにならないように」 / Y

頭でわかっていることと、実際に「その場」に居る・行くこととは大きいことを改めて実感しました。
短い研修・限られた参加者の中でさへ、多種多様な価値観や意見、感想を持っていることが
よくわかりました。
支援を必要とする人に、向き合うのではなく、横に立って同じ方向に向いての支援。
という言葉にはっとさせられました。

「支え合う大切さ」  / ジロー

今回、オンラインとのことで、地方に住んでいる僕でも参加できました。本来ならお会いして研修というのが望ましいとは思いますが、物理的に距離があり、今まで参加できませんでした。
研修は、病気に関わることや社会福祉など、様々。HIVに関しての様々な角度からの話で、内容が盛りだくさんでした。そしてロールプレイもあり、緊張する場面もありました。しかし、自ら考えること・口に出すことにより、客観的に相手にどう伝わるのか?など、新しい視点からの考え方ができました。
様々な活動のボランティアがありましたが、自分は何が役に立つのか?分かりませんが、自分でも役立つことがあれば幸いだと思う研修会でした。

「してもらった事を手渡したい」  / 山上

私は22年前、21歳の誕生日を迎える数日前に感染がわかりました。思春期は、いわゆるヤリチンでした。
アルコール依存症など、紆余曲折を経て、主治医も5〜6人は変わり、現在に至ります。
今回、ボランティア研修に参加させて頂いたのは、自分がして頂いてきた事のご恩返しがしたかったからです。
研修に参加して、基本的知識やカミングアウトの難しさ、リスクの高い低いなど、時間的制約がある中盛りだくさんで知れて大変勉強になりました。疲れましたが 笑。
特に感じたのは自分がおじさんになって性欲も落ち、告知直後の混乱した気持ち、服薬して生きているのか、服薬のために生きているのか、大学生だったため就職どうするのか、パートナーにどう伝えるか、(伝え間違えました…)副作用の辛さしんどさなどのつらい気持ちをすっかり忘れていたという事です。
これからボランティアをするにあたって、苦しんだ過去の事を忘れず共感しあえる人間関係を築いていきたいです。
単細胞っていうかバカなので、ご迷惑をおかけすることもあると思います。やる気はありますのでどうぞよろしくお願い致します。
ありがとうございました。

「新たな出会い」   / さや

HIV/AIDSについて初めて意識したのは途上国でのAIDS孤児の子ども達との出会いでした。
私にとってHIV/AIDSは「子ども」の病気のようなイメージがありました。
社会人生活に少し慣れたころ、ぷれいす東京について知りました。あの時に知ったHIV/AIDSについて再度勉強してみようと思い、今回研修に参加しました。
研修に参加してみると、日本においては私のイメージしていた「子ども」の病気ではなく「大人」の病気が大多数を占めていることを知りました。世界中で流行している同じ感染症であるにも関わらず、課題は国によってかなり違うことに気が付きました。
研修を通じて私の知るHIV/AIDSの知識は断片的であったことを痛感するとともに、歴史や法律、感染経路など様々な方向から学ぶことができました。
これから先、同じボランティアのメンバーとともにHIV/AIDSの知識を身に着け、切磋琢磨し合えるような関係を構築していきたいです。ありがとうございました。

「研修参加を通じて」   / けんご

2日間の研修ありがとうございました。今回の研修では自分が今まで生活していては考えなかったこと、気づかなかったことについて沢山学ばせて頂いたと思っています。
特にグループでのワークでは驚きと混乱の連続でした。1日目の当事者の方の手記を読み上げ感想を言い合うワークでは当事者とひとくくりにしても実際は一人ひとり環境、考えは違っていて、それぞれ尊重されるべきで応援されるものだと痛感しました。グループメンバーによっても受ける感想は違っていて大きな発見がありました。
2日目のロールプレイングでのワークでは想定された難しい状況で、なんて伝えたらいいんだろうってとっても悩んだところが多かったけど、当事者の方はこんな一場面だけじゃなくて、こうやって悩むことが今の世の中では連続して起こっている状況なんだなと感じました。
また自分自身の性についての価値観についても改めて整理し目でわかるようにすることでこんな形で行動しているんだと気付けたり、座学の医学の勉強で自分の健康についての情報のアップデートができてとても良かったなと感じています。
ボランティア活動を通じて自分の無理のない程度に当事者の方や社会へ貢献したいぞという意気込みと共にまた新たな発見や学びが得られるのが楽しみです。

「研修ありがとうございました」   / goppy

ボリューム満載の2日間でした。
HIVやその支援活動について、いろいろな面から知ることができました。専門的な内容だったり、情報量が多かったりと、レジュメを事前に拝見した時は「ついていけるかな?」不安もあり、研修中の頭はフル稼働でしたが、スタッフの方の「これをきっかけに深く知っていけばいいから」と声をかけて下さるので、深刻にならずに受ける事ができました。
病気についての知識だけでなく、それを取り巻く環境や社会背景もあわせてお話しを伺うことができて、HIVという病気やぷれいす東京の活動に私が持ってるイメージが大きく変わりました。
自己責任ではない、病気の捉え方。そしてセックス、セクシュアリティについても、それ一人で抱えなくていいという考え方。あらためて「みな誰もが何かを抱えている」という観点を聴いて、自分個人的にも、軽やかになれる感じがしました。
そういう観点からの支援の在り方を自分なりに探究していきたいな、と思いました。
はじめは緊張して入室しましたが、他の研修参加者の方達と一緒にワークする時間もあって、研修が終わる頃には、勝手に顔なじみの感覚になっていました。皆さん、ありがとうございました。
2日間にわたり、研修の貴重な場を創ってくださったスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
これから始めるボランティア活動、楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

「研修に参加して」   / たけ

もともとHIVという病気そのものの予防の啓発や、陽性者の支援に対して何か自分にもできることはないだろうかと考えていましたが、なかなか一歩踏み出せずにいました。ですが、今年の2月ごろにぷれいす東京のHPを見て、また9月にボランティア参加への研修があると聞き、今年こそはと思い研修へ参加をしました。
ご用意いただいた研修の日程があいにく仕事を重なってしまい、自分は補講という形で後日録画した映像で研修を受けさせていただきました。
研修の中で、HIVという病気そのものはもちろん、その病気を取り巻く医療や、陽性者の現状を深く理解することができました。2022年はコロナの感染爆発の後に更にサル痘という病気の流行があったことで、感染すること自体がスティグマになってしまうということがどんなことなのか、実際の世間の声を聴くということで理解をしていた中、より自分にとっても関係のあることとして捉えられて、更に自分にとって支援できることは何なのか、改めて考える時間にもなりました。
またHIVを含めた性感染症にはコンドームが有効な予防法であるということは自分も知るところではありましたが、それはあくまで性交渉を持つ相手の協力や理解が必要ということは説明を受けるまで、あまり意識できていませんでした。こうしたことを義務教育期間の性教育の後、大人になってから説明を受けることは本当に重要なことだと思います。
研修を受けて、更に理解を深める機会を持てたことを無駄にせずボランティアの活動に活かしていければと思います。

2022年度新人ボランティア合同研修の主な内容

第1日目 9月23日(祝・金) 社会的な背景
医学的基礎知識(1)
手記を読むワークショップ
ネスト・プログラムの取り組み
制度や社会サービス
第2日目 9月25日(日) 医学的基礎知識(2)
セクシュアリティの多様性
セイファーセックス・リスクアセスメント
相手のある保健行動

 

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