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東京HIVと性の教育セミナ−「トランスな私たちと性の健康〜ゲイ?レズビアン?ヘテロ?それとも?」報告

JASEセミナー2017年冬_1
東京HIVと性の教育セミナ−2017冬プログラム

「トランスな私たちと性の健康〜ゲイ?レズビアン?ヘテロ?それとも?」

なにやら刺激的なタイトルのプログラム、2月11日(祝日)に日本性教育協会セミナールームで開催されました。寒々しい冬の1日でしたが、会場はゲスト&参加者の熱気に包まれました。それもそのはず、ゲストのお一人レディーXさんは(MTF HIV+)という肩書き、大きな体をドレスに包み歌を歌JASEセミナー2017年冬_2いながらの登場。もうお一人のゲスト浅沼智也さんは(FTM ナースコーチ)小柄で爽やか系のいでたち、この見事に対称的なお二人に、生島嗣が直球インタビューをビシバシと決め込み、普段は聞けない語らい、という生な性の語りが展開しました。

盛り上がったトークの次は、「なぜなにアンケートLOVE&SEX調査」の中間報告。実はこれ、厚生労働科学エイズ対策研究事業の一環でぷれいす東京理事樽井正義が代表を務める研究班の中間報告なのです。国内最大のゲイ向け出会い系アプリ上での調査(有効回答が7587)で、薬物使用やトラウマ経験など新たな発見が報告されました。回答者の約1%がトランスジェンダーからの回答でした。今後、エイズ学会などで、分析については継続して発表していく予定です。

JASEセミナー2017年冬_3参加者は24名、スタッフを入れると30名の会場はビッシリでした。

ゲストのトークや調査報告で浮かび上がったトランスジェンダーと性の健康課題について、後半はグループに分かれて「どうしたらいいだろうか?」を話し合ってみました。とにかく安心して語れる場が欲しい、トランスの性の健康情報が欲しい、相談機関が欲しい、などなど切実な声が各所で語られました。

JASEセミナー2017年冬_4トランスジェンダーのHIV感染リスクは国際社会においても数年前にやっと認知されたほどで、日本ではまだデータも情報もありません。当事者の抱える課題は十分に明らかになりました。とはいえ、広報が届かなかったために現職の教職員の方の参加が少なく、プログラムの成果を教育現場に活用してもらうという目的は十分に果たせませんでした。グループワークの運営でも反省点を発見、今後のプログラムに生かしたいと思います。
(池上千寿子)

東京HIVと性の教育セミナ−2017冬プログラム

トランスな私たちと性の健康
〜ゲイ?レズビアン?ヘテロ?それとも?〜

■日 時 2017年2月11日(土・祝)13:00~17:30

■会 場 日本性教育協会セミナールーム

■参加者 24名

■プログラム
◎企画概要の説明
池上千寿子(ぷれいす東京理事)

◎ゲストスピーカーのお話
・浅沼智也さん(FTMナースコーチ)
・レディーX  (MTF HIV+)

◎なぜなにアンケート LOVE & SEX調査」中間報告
厚生労働科学エイズ対策研究事業 研究班 平成28年度調査
・報告者 生島嗣(ぷれいす東京代表)

◎参加者・ゲスト等による意見交換・交流

■主 催 特定非営利活動法人ぷれいす東京
■協 賛 一般財団法人日本児童教育振興財団内 日本性教育協会(JASE)

東京性教育セミナー2017冬

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