スタッフ日記

新年にあたって

新たな年を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。

2020年は、新型コロナウイルス感染症に翻弄された一年であり、学びの一年でもありました。

私たちの活動の柱は、「予防・啓発」、「直接支援」、「研究・研修」の3つです。

「予防・啓発」では、東京都のHIV/エイズ電話相談の受託が、金曜、土曜、日曜日から、月曜〜日曜日に広がりました。それに向け、人材開発や新たな体制作りを行い、1月22日から週7日の体制でスタートしました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中で、試行錯誤しながらのチャレンジとなりました。

「直接支援」では、これまで後回しになっていた、オンライン化という苦手科目と向き合った一年でもありました。HIV陽性者、パートナー、家族のための対面でのグループ・ミーティングが難しくなったため、代わりの手段として、ZOOMを使ったオンライン・ミーティングの開催に取り組みました。グラウンドルール、利用手続き、申し込みや連絡の方法など、オンライン・ミーティングを始めるための見直しや準備を行いました。 また、陽性者向けのフリーダイヤルの電話相談にもいえることですが、緊急事態宣言下でも、相談員は事務所にて対応する必要がありましたが、スタッフたちの協力で休まずに続けることができました。

スタートして見えてきたことは、「地方や海外に在住の方も参加できるようになった」というプラスの面と、一方で、「対面ミーティングには参加するが、オンライン・ミーティングの参加には躊躇する人たちがかなりいる」というマイナスの面でした。躊躇する背景には、プライバシーに対する不安、家族との同居等一人で参加できる場所がない、オンラインツールを使った経験がないということがあるようでした。

「研究・研修」では、講師派遣がほぼなくなり、行政や医療機関での研修会もほぼ中止となりました。

こうした状況のなかで、保健所等のHIV検査も減少し、検査へのアクセスが難しくなるなど、新たな課題もでてきました。また、HIV/エイズへの関心も低下しているように感じられます。

2021年、新しい年が始まりました。 新型コロナウイルス感染症の試練が続く中で、改めて、私たちが地域の中で担うべき役割とはなんなのか、考える作業が続くと思います。

こんな時だからこそ、皆様と繋がりつつ、この時期を乗り越えていければと思います。

みなさま、今年もぷれいす東京の活動をご支援いただけますよう、 どうぞよろしくお願いいたします。

2021年元旦 

認定NPO法人ぷれいす東京
代表 生島嗣
スタッフ一同
(ぷれいす東京NEWS 2021年新年号より)

生島

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