30周年記念トーク市川誠一さんと一緒にハッテン場調査を振り返る
5月25日の活動報告会の30周年記念のトークでは、市川誠一んさんご登壇いただけることになった。1996年に市川誠一さんが実施した通称”ゴミ調査”を振り返る。当時、Gay Friends for AIDSのスタッフだった砂川秀樹さん、池上千寿子さんと一緒に振り返ることに。
この調査により当時のハッテン場(男性同性間の性的な出会いを提供する商業施設)の廃棄物中に多くのHIV抗体が発見され、早急な啓発が求めらることが明らかになった。調査手法への不快感を感じながらも、ハッテン場での啓発に砂川秀樹さんと一緒に協力をすることにした。新宿保健所で開催されたコミュニティへの研究結果のフィードバック会では、コミュニティ側から出された意見は、「ゴミを調べることに利用者の許可を得ていない」、「不快だ」という手法に関するものがほとんどであった。多数の抗体が検出されたという事実に、どのように対応しようという議論には至らず、不全かんを感じていた。啓発への協力者としては、背中に矢が飛んでくるような経験をした。
このハッテン場での調査は、その後のエイズ対策へ影響を与えたことはいうまでもない。
設立30周年記念トーク
「ハッテン場調査(1996年)から読みとく〜コミュニティ、研究者、行政の連携のあり方」
【出演】市川 誠一(金城学院大学) 池上 千寿子(ぷれいす東京理事)
【コメンテーター】砂川 秀樹(文化人類学者)
【司会】生島 嗣 (ぷれいす東京代表)
参考:
市川誠一さんによるJaNP +への投稿(2019/3/29)