スタッフ日記

時は3倍の速さで

今回の国際エイズ会議のホスト国であるオーストリアですが、人口840万人で、HIV陽性者数は9,000人ほど。HIV/AIDSにかかわる医療は、無料で受けられるとのことです(くわしくはこちら(PDF))。

Buddy Verein ウィーンのHIV/AIDSへの取り組みを見学するプログラムのひとつに参加し、HIV陽性者へバディ・サービスを提供している現地のNGO、Buddy Vereinを訪問しました。ぷれいす東京のバディ・サービスとの共通点も多い、プラクティカルなボランティア派遣のプロジェクトと、陽性者の心理社会的な孤立を防ぐためボランティアがクライアントと1対1の親しい人間関係を構築して、文字通りバディ(仲間、友人)として接していくプロジェクトとを、オーストリアでHIV抗体検査が始まった1985年の団体設立時から継続して行っているそうです。

Burnout Prevention for Social Workers

Buddy Vereinでは、他にも活動に従事するボランティアのミーティングに精神科医が定期的に介入するのが特徴的でしたが、会議のプログラムの中でも、ソーシャルワーカー向けにバーンアウトの予防を目的とした技能開発のワークショップというものがありました。家族や友人と離れて異国の地に赴任している人、紛争後の回復支援の現場にいる人から専門医療に携わる人、バック・オフィスの人まで参加者のバックグラウンドはさまざまでしたが、クライアントのため、活動の質を保つためにはまず各々をケアすることやストレス・マネージメントが大切であるということに関しては全員が共通した認識を持っていました。こういった支援者の支援というのもHIV/AIDSにかかわる重要なテーマのひとつであると、あらためて感じた次第です。

おーつき

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