スタッフ日記

南ア便り②:PrEP、PrEP、そしてPrEP

今回の会議では、発表全体の3分の1ほどが、アフリカの研究者によるものです。また、国際エイズ会議史上初めて、女性の研究者による発表が過半数を占めたとのことです。

TUPED271ぷれいす東京スタッフが関わる厚生労働科学研究班「地域においてHIV陽性者と薬物使用者を支援する研究」でも、前研究班までに行った調査結果をもとに、ポスター発表を行いました。ほぼ5年おきに3度行った国内のHIV陽性者を対象とした質問紙調査から、この10年間の治療環境の進歩と、いまだ変わらぬHIVとともに生きる上での社会的な障壁について述べたものです。

ポスターはこちら

 

 

 

 

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国際的な流れもそうですが、アフリカの国々を対象として行われていた調査の結果が形になってきていることもあり、今回の会議ではPrEP(Pre-Exposure Prophylaxisの略で、抗HIV薬を感染予防目的に投与すること)に関する研究発表が数多くありました。注射による服用などPrEPそのものの研究もあれば、HIV陽性のパートナーを持つ陰性者の多くがパートナーのウィルス量が検出限界未満になった後もPrEPの継続を望んでいる、といったPrEP後の問題を扱うような調査結果もありました(発表の多くは、会議の公式Webサイトから抄録やスライドをダウンロードできます。興味がある方はどうぞ)。
一方で、抗HIV薬が陽性者全体に行き渡っていないのに予防投与に使うのは反対だという意見や、地元の団体からは「10代の少女たちが生理用ナプキンも買えずに困っているのに、PrEPに使う金があるのか」といった抗議も。
会議公式メディアを含め、多くのメディアがこのPrEPについてカバーしていることからも、関心の高さがうかがえます。

会議のアプリでも、“PrEP”でスケジュールを検索するとプログラムがズラッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Wind Band地元の若者たちによるブラスバンドがAORの名曲、TOTOの『Africa』を演奏

おーつき

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