陽性者と家族の日記

英国のコロナ疲れ

日本のニュースでも度々耳にする“コロナ疲れ”、イギリスでも人々の気の緩みを感じます。

ここ数週間、週末のロンドンはお天気に恵まれていました。
週末の公園は多くの人が押し寄せた結果、警察がパトロールして日光浴をする人を注意したり
(運動の目的以外の公園の利用はロックダウン中は禁止)、なかにはピクニックを始める家族まで。

私を含め、ほかに出かけるところもないので、公園に繰り出す気持ちは痛いほどわかります。
でも、数週間前まで“新しい常識”になりつつあったマスクを装着する人はほとんどなく、
同居していないであろう友人同士や恋人同士のグループ
(ロックダウン中に同居していない人と会うことは禁止)がたくさん散歩しています。

うーん、自分も含めて、家でじっとしてる、行動を変えるって、本当に難しいですね。
今でも何百人もの人がイギリス国内で毎日亡くなっているという状況なのに。
結局、自分自身や周りの人間が実際に被害にあわないと、
悲劇や危機はニュースのなかだけで起きていることのように感じます。
感覚の麻痺って、本当に恐ろしい。

​でも、麻痺しないと生き抜いていけないのも事実です。
クレイジーな現実と、亡くなっていく人々の命の重みをまともに受け止めたら、精神がもたないでしょう。
逆に言うと、気の緩みは、私たちが新しい状況に適応していく過程のひとつなのかもしれませね。

ひろき

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