陽性者と家族の日記

目が離せない…

 久しぶりに舞台を観にいった。蜷川幸雄演出の「間違いの喜劇」。
シェイクスピアの初期の戯曲で、今回は全ての役を男性が演じたのだけど、
そのなかに1人、どうしても目が行ってしまう役者さんがいた。

 それは、ルシアーナという女性の役をした役者さん。
衣裳から出た背中のきれいさとか、姿や立居振舞の美しさ、
演技のうまさもといったことももちろんなんだけど、
なんとも言えないような色っぽさ…というか、妖しい雰囲気があった。

 休憩なしで続いた2時間の間、ルシアーナが出てくるたびに、
もうドキドキ。うまく説明できなくてもどかしいけど、
そのドキドキも、「きゃ~、かっこいい、きれい~!」とかいう、
単純なものじゃなく、どっちかというとゾクゾクするような感じ。

 こういう人を舞台で見つけられるのって、
芝居を観る醍醐味の1つだなあとつくづく思う。
容姿端麗で、演技がうまい役者さんはたくさんいるけど、
彼のような、「うわっ、この人、ちょっとおかしい」
(もちろん、いい意味で)という人はなかなかいない気がする。
また、この役者さんの出る舞台をチェックして観にいこう。

 

つばさ

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