陽性者と家族の日記

カエルはどこへ?

早いものでもう六月。
このところ空模様があやしくなってきていて、梅雨の季節が
目前まで迫って来ていることを実感させられる。

この時期、僕がひそかに楽しみにしているのは、近くの田んぼから
聞こえてくる ’カエルの合唱’だ。
子供のころ、実家の周囲はカエルの鳴き声に囲まれて賑やかだったが
この数年、カエルの声をあまり耳にしなくなった。
周囲は住宅地や駐車場に変わり、それも仕方のないことと思っていた…。
…が、異変は僕の周囲だけでなく、より深刻なレベルで発生しているらしい。

世界的な規模での観測によると、ここ数年でカエルやサンショウウオ、
イモリなど両生類の個体数が激減、種の絶滅が相次いでいるという。
最悪の場合、今後100年以内に地球上から両生類そのものが絶滅してしまう
可能性も想定されているそうだ。

環境破壊、地球温暖化、生態系へのダメージ…
テレビのニュースでキャスターが難しい顔で伝えている。
でも、自分にとっては「えっ?カエルが消えちゃう?」という驚きの方が
はるかにインパクトが大きいのだ、皮肉だけれども。
何かに対する危機感って、こんな形で芽生えるのではないかな。
自分の身近に感じるからこそ真剣になれる、それは真実だから。

僕が小学生の頃「両生類」は「水でも陸でも棲める生物」だと教わった。
今では「水と陸、そのどちらを欠いても…両方の環境がなくては生活できない動物」
と教えられているそうだ。

それなら…陸に暮らしてるけど、海がなければ生きられない人間と同じじゃないか!

なぎさのペンギン

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