陽性者と家族の日記

タバコだけじゃなさそな問題

ある休みの日、仲の良い友だちとお茶を飲んでいて
神奈川県で飲食店を含む全面禁煙条例が検討されている
という、例の話になった。

「タバコを吸うやつら、すごい迷惑だよね。
自分たちは肺ガンになったって構わないと思って
吸い続けているのかもしれないけど、オレたちまで
巻き込むの、やめてほしくない?
いまどき、受動喫煙って言葉を知らないのかな。
オレは煙草の煙が嫌いだから、よけい腹が立つよ」

というその友だち。
周囲でうなづく仲間たちはもちろんみんな禁煙派。
ま、全面禁煙がどれだけ現実的な話かは、まだ
分らないんだけど。

僕も煙草は吸わない。
というか、数年前に止めた。HIVの陽性告知より前だ。

自分は吸わないんだから、おまえらに巻き込まれて体を壊したら
たまったもんじゃない。
一部の禁煙派はそう言う。一理はあるだろう。
でも思う。
それならなぜ、こんなに長い間世界中でタバコが売られてきたの?

1990年代の中頃、アメリカの雑誌やテレビで広告が禁じられ、
タバコの箱には発ガンの危険性を警告する文字が躍り始めた。
でも、その分だけアメリカのタバコはしっかりと日本に輸入され
販売されていた。

いまさら、喫煙者だけを責めることがホントに正しいの?
時代の趨勢だから従えっていう世論、どこかおかしくないですか?

この話…僕の一番身近に転がっていて、今の僕たちにとって
いちばん頭の痛い「あの問題」にすごく似ているような気がする。

僕たち、これからも仲良くやっていけるかな?

タバコの話をしなけりゃいいじゃん、って?
ま、確かに…

でも、それってさ….?

なぎさのペンギン

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