陽性者と家族の日記

初春の日

三が日最後の日曜日 初詣に行こうと浅草寺に向かう

時間も経ったことだし 多少は空いているだろうかと高を括っていたら
本堂の前から仲見世通りを伝って 雷門をまっすぐに貫く長蛇の列

その後に予定があったので 相方と示しあい 上野までの道を歩く
寺町の下谷界隈を進んでいると 立派な門構えの仏閣が目に入る
中から聞こえてくる勤行の響きにつられ 中に入ってみる

ちょうど新春の行事が行われている最中で
初々しい僧侶が横並びで読誦(どくじゅ)する姿を見た相方が
「たぶん得度して日が浅い若い人たちだね 昔を思い出すよ」と笑う

荘厳な勤行を目の当たりにし なんとなく身の引き締まる思い
仏教の学校に通ったことのある相方と違い 日ごろは信仰心の薄い自分だが
立ち込める香に不思議な親しみを覚え 自分の過去や現在 未来が
す~っと頭の中をよぎっていく

うすぐもりの 寒くて穏やかな午後
この数年で いちばん正月らしいひと時を過ごせた偶然に感謝

こんな幸せが これから一年 二年 三年と続いていきますように

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします

なぎさのペンギン

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