陽性者と家族の日記

バンコク

グラビアに掲載されていたその写真に 息が止まった。

ふだんはあまり読まない週刊誌を コンビニの店頭で広げていて
目に留まった あまりにも信じられない風景。

いつもならごった返している繁華街の あの通りに 
何台もの装甲車が行き交っていた。
去年の夏 友だちと浮かれて歩いていた場所で 
活動家が胸を打ちぬかれ 命もぬかれて 横たわっていた。

僕はタイの国民ではないし 何も言えないけれど 
つらいものを見てしまった と感じた。

たとえこれから先 新しい何かがはじまっていくのだとしても
失われたものは二度とはもどらないし ひとびとの悲しみは終わらない。

もし 日本で….
まさか?
でも 絶対ないだろうか。
そんなことすら考えてしまう。

それでも 何があっても 朝はやってくる。

チャオプラヤ川のほとりの寺院で合掌していた僧侶たち。
今度行くことができたら まっさきに訪れてみようと思う。

なぎさのペンギン

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