陽性者と家族の日記

EUとラべリング

イギリスの総選挙、フタをあけてみたら、保守党が過半数の票を取得しました。EU離脱、HIV陽性者の移民規制に言及していたイギリス独立党はわずか1議席の獲得。やっぱり、イギリス人は移民に対する感情論に流されず、冷静にEUに留まることの損得勘定もしています。

実は個人的にはEUの強大化には反対。ひとつのグループの権限が強くなると、その外のグループとの軋轢が生まれるんじゃないかって思うんです。人間って、他者を認識するときにラべリングしますよね。ゲイだとか、HIV陽性者だとか。それと同じで、EUとの権限が強くなることで、EU圏内と圏外、キリスト教と異教徒、白人とそのほかの人種、といったカテゴリー別け、ひいては必要以上の区別や差別につながるんじゃないかと。

理想論でいえば、人を人種、国籍、宗教でラべリングしない、つまり決めつけない、その人となりをみる、が大事なんだと。イギリスににると自分が〝アジア人〟というカテゴリーのなかで見られているのをひしひしと感じます。アジア人なのですが、私は私個人として接してほしいと思うこともあります。でも、やっぱり私自身も人を色眼鏡で見てます。危険から身を守る人間の性なのでしょうか。でも、少しでも自分のなかの色眼鏡の存在に意識することが大事なんでしょうね。

ひろき

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