私はHIV陽性者で、パートナーの彼は陰性者です。彼との付き合いは20年以上で、感染を知ってから3ヶ月経った中での、交流会初参加でした。
参加の動機は、HIVに関わるカップルに直接会いたい、直接話しを聞きたい…。感染告知から日が浅いこともあり、まだ病気と共に生きていくことに自信のない私にとっては、これから生活していく上で、何かヒントのようなものが得られたら、「春を待つ」気持ちのように期待して参加させていただきました。
パーティーは、まずお互いのパートナーを紹介し合う、というやや劇的(?)な方法から始まりました。その方法のおかげもあってか、会場はたくさんの笑いに包まれ、楽しい雰囲気の中で参加者の方々の一面や各カップルの普段の様子などを知ることができました。意外、と言いますか、みなさんお互いのパートナーの良いところ・尊敬している点などを、照れながらも堂々と話す方が多く、素敵だなぁと思いました。
私は、長く付き合っていたパートナーの彼がいたにもかかわらず、私がHIVに感染したことに、彼に対する申し訳無さ、自責の念をずっと持っていました(今もそうですが)。そして、感染の事実を伝え、気持ちが辛かった時もこれまでと変わらずに一緒に居て支えてくれた彼には、本当に感謝しかありません。彼の方がずっと辛かったと思います。私は紹介の中で、私の誤ちと彼への思いをみなさんの前で言ったのですが、辛い部分もありましたが、胸のつかえが取れたような、単に自分を責めるだけではなくて、彼に対する感謝や思いの方が、もっと増して、強くなったように感じました。
パーティー終盤には、参加したカップルの方々は、世間一般の異性愛・同性愛カップルと変わりなく、時には悩みながらも、支え合いながら人生を謳歌していることを、実感することができました。異性愛カップルや女性の陽性者の方々にお会いできお話が聞けたのも、うれしいことでした。そして、あらためて彼への感謝と、これからもよろしくという気持ちが強まりました。このカップル交流会に参加したから、気付いたことかもしれません。
美味しいことで有名なケーキ(いろいろな種類がありました!)や、差し入れのパイをいただきながらの、楽しく有意義な時間でした。ご準備して下さったスタッフの皆様、参加者の皆様、そして一緒に参加してくれた彼、本当にありがとうございました。