Women's Salon

★たみ

病気に関して情報の少ない地方の町で一人の娘さんを育てるお母さんとして生活する傍ら、自ら病気を受け入れることにとどまらず国際会議において陽性者として積極的に活動されている奈央子さんの行動力には感心してしまった。

多くの苦難を乗り越えてきた強さ、たくさんの引き出しを持ちながら物事に等身大で取り組んでおられる姿が実に魅力的な人だ。お話の中で、「活動をしていくにつれ、周囲にも少しずつ病気のことを言えるようになって楽になった」とおっしゃったことが強く印象に残っている。改めて社会にこの病気の実態を伝えていくことの大切さを感じ、陽性者としての自分が出来ることを模索しながらいつか私も「言える自分」になりたいと思った。

普段なかなか女性の陽性者同士が知り合う機会に恵まれないのだが、今回の参加者は全員初対面で10人くらい集まった。告知後間もない方、地方にお住まいの方、出産を経験された方、パートナーの死を乗り越えた方など、いろいろな方に一度にお会いできて充実したよい時間を過ごすことができた。抱える問題は様々だが、どれをとっても自分と無関係のものはなく、思いを共感し合えたことをとても嬉しく思っている。途中涙の場面もあったが最後は皆が少しずつ勇気と希望を持ち帰ったのではないかと思う。病気は私たちを容赦なく苦しめるけれど同時に私たちに物事の本質を教えてくれ、素晴しい出会いを運んでくれている。おかしいけれど時々病気に感謝したくなる。

奈央子さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。またお会いできるのを楽しみにしています。<2006年10月 感想文>

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