「親子の愛ってなんだろう」愛情深く育ててきたつもりが……。精神的、肉体的にも健康に育っていたのに……。自慢の息子だった。息子が同性愛者だと知ったのが3年前。この時は本人に質した。
“知らなければ良かったと思っているでしょう”と息子は云った。
その時の息子の顔は、すまないことをした…と云ったように感じた。
HIVに感染していると知ったのが1年前。その時の私は……今でも思い出すと、体が震える。息子は私にHIVであることを隠している。偶然知った私はどうして!!なぜ?…の繰り返し!!お互いに知っていることは知らない。相手を殺してやりたいと思ったこともあった。…しかし息子にもその気(け)があったのだから仕方ないと思うようになった。だが、今でもその苦しみからぬけ出すことが出来ない。
同じように苦しんでいるお母様方の会に参加するようになって「私一人じゃないんだ」と思うようになった。…でもこの苦しみは、永遠に続くのかと思うと、ほんとうに辛い。それでも息子を愛し続ける私がいる。本当の愛を求めて長い旅が続くのだ。興味本位で同性愛をやっている若者達、どうぞ親を悲しませないで!!苦しませないで!!と云いたい!!
余談だが7年前に逝ってしまった夫を怨んだりお酒の量も多くなった。
※ 作者の意思を大切に思い、原文のまま掲載しました。
※他のお母さんの手記もこちらからご覧ください。
「打ち明けられた当時の事」ひろこ(母親/50代/2009年に打ち明けられた)
http://lwh.ptokyo.org/s_1.html
「みちのり」地方の母(2007年告知/60代)
http://lwh.ptokyo.org/s_2.html
「息子の帰郷」TONTO(母親)
http://lwh.ptokyo.org/s_3.html