スタッフ日記

RENT。

1996年に誕生したミュージカル『RENT』。
映画も制作されましたし、ご覧になったことがある方も多いと思います。
その来日公演である『RENT』 25th ANNIVERSARY FAREWELL TOURが開催中です。

これまでも日本人キャストによる公演は何度か観ていますし、もちろん映画版も観ました。
でも来日公演は初体験。しかもオリジナル演出版。
かなり早い時期にチケットを確保して、昨日会場である東急シアターオーブに出掛けて来ました。

席は2階最前列のど真ん中。
目の前を遮るものが何もない良席です。
コロナ禍以降こうしたステージやイベントに参加する機会も減ってしまっていましたが、広い会場はほぼ満席状態。
流石に人気のプログラムです。

良く知っているストーリーなのに、観る度に新しい発見があります。
キャストの力量も素晴らしく、歌声だけでも感涙しました。
愛と友情、喜劇と悲劇。
様々な人間模様が描かれていますが、どれも何処かに共感できる普遍的なものだと感じます。

90年代の、まだHIV/エイズが死の病だった頃の物語。
劇中「AZT」という最初の抗HIV薬が登場します。
作品の中ではこれが唯一の治療薬で、当時は薬剤耐性ができて亡くなる方が多かった時代。
私も感染当初この薬を処方されていました。
ほんの少しずれるだけで、自分があの舞台の主人公になっていたかも知れないのです。
そういう意味でこれは私達みんなの物語だと思います。
アンコールのキャスト全員による『Seasons of Love』は心に染み渡ります。

明日が千秋楽です。
ご興味があって間に合う方はぜひ劇場へ。

かとう

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