陽性者と家族の日記

患者思い(笑

少し前のガジさんの日記で、扁桃腺の話が出ていたので私もそれに絡むことをひとつ。

私も以前に扁桃腺の摘出手術を受けた。丁度4年前の今頃の時期である。手術を受けた病院はいつものところ、つまり先々月の日記に書いた「整形外科外来がレントゲン室から一番遠い」とっても患者思いの病院に一週間入院した。
で、手術も術後経過も比較的順調だったが、入院中の一番の思い出はそこでの病院食である。
手術した日の夕方から食事は出されたが、最初は重湯中心のほぼ流動食である。なにせのどに思いっきりメスを入れた直後だからろくなものが食べられなくて当たり前。そしてトレイの片隅にコップがあり、中に葡萄ジュースが入っていた。

何の疑問もなくひと口飲む。
・・・・・キエーーーーーーーーッ!!!!!

卒倒しそうな位に傷口にしみわたる。普段飲むときには気が付かないがあの酸味は傷にはかなりキク。未体験の人は例えば口内炎だったとして生パイナップルを食べてしまった時のその痛みを想像して欲しい。あれがのど中に拡がるのである。
・・・手負いの患者にこんなもの出すとは・・恐ろしい所だ・・・
そう思ったが、まだ甘かった。

次の日の朝食。
トレイの上にはオレンジジュースが!!!
さすがに手を伸ばす気になれなくてトレイを片付けにきた看護師に「こんなの飲めないよ」と文句を言ったら代わりに牛乳を持ってきてくれた(あのときの看護師さん有難う)。
その日の昼、HIVで掛かっている外来へ点滴台をずるずる引っ張りながら暇つぶしに行き、そこにいたコーディネーター(体育会系女子)にジュース2連発の話をすると、
曰く「うちの病院も、なかなかやるわね(笑)」
おい・・・・・・

蔵人

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