陽性者と家族の日記

先日、今度イベントをする○の浦と○○島へ観光パンフレットを取りに行ってきた。
4月にも行ったのだが、随分と変わっているところがあり、
諸行無常だなぁ~、と思ったりした。

お気に入りの場所なので、イベントの下見と称しているけれど、
私自身の気分転換がホントのところかも…。

何度も行っているのだけれど、また、新しい発見があった。

○○島の島の向こう側まで出て、
入り江で波を見ながら、波の音を聞きながら、ボーっとし、
違う道から島越えを出来ないだろうかと、山に向き直った時、
海に迫った山の木々に、波の打ち寄せる音が木霊して、
山全体が鳴っているのに気が付いた。

寄せては帰っていく波を見ながら、
胸で波打ち際の音、背中で山の木霊を聞きながらしばしボーッ…。

地球の窪みの中にスッポリと包まれたような、
不思議な感覚を味あわせていただいた。

○の浦の○○ホテルの最上階の茶店から、
海の上に蜃気楼のような町並みを見た。
現実の船が、蜃気楼のように映っている船に重なりながら通り過ぎていく。
光のプリズム現象だと、茶店のお嬢さんが説明してくれる。
いつも見えるわけではないらしい。

そのお嬢さんが「龍宮城」なるモノを見せてくれた。
海の中に、城のように見える屋根が2つばかり、家ごと沈んでいる。
何のことはない、海のすぐ側に立っている家が海の中に映っているのだが…。
「見ていると、吸い込まれそうでしょう」
と、言われるように、その見えない底を覗き込んでしまう。

「面白いねェ~。今生きているのが現実なのか、
死ぬと今の現実がなくなってしまう、そこにあるのが本当なのか。
何だか、そんなことを思ってしまう…。」

私にしては、随分と忙しい旅だったけど、
旅に出れば、生活の流れを変えることが出来る気がする。
旅に助けられながら、少し方向性が変わった新しい流れの中で、
新鮮な時を紡いでいこう。

たんぽぽ

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