陽性者と家族の日記

もうひとつ、幸せ。

 久々に会社に出た。
 昨日の日記にも書いたけど、アジア太平洋地域エイズ国際会議(ICAAP)で、
土日も含めて一週間まるまる休んでいたので、仕事が山のようにたまっていた。

 疲れたなあと思いつつ、ランチタイムになり、
いつものメンバーでランチを食べようとしたら
そのなかの1人の女性が、かばんから何かを取り出して、
「これ、できるだけは切り取っといたから」と私に渡してくれた。

 何かと思えば、ICAAPに関する新聞記事の切抜きだった。
「つばささんが参加するって言ってたから、気になって毎日見てたのよ。
ニュースもいろいろとりあげてたのを注意して聞いてたんだ」と彼女。

 ICAAPに行くとは言ったけど、どうして私がそれに参加するかは
もちろん言ってない。それなのに、こんなに気にしてくれてたなんて。
彼女の新聞の切り抜きがきっかけで、お昼休みはみんなで、
会議のことやHIVのことをたくさん話した。
もちろん、今回はカミングアウトするつもりは全然なかったけれど、
セクシュアリティやセックスなど、これまでそのメンバーで話したことが
全然ないことも含めて、いろんな話ができた。

 また、昨日の日記の繰り返しになるけど、会議のおかげで、
またひとつ、かけがえのない時間を持てた。幸せだなあって思った。

 

 

つばさ

陽性者と家族の日記 へ