陽性者と家族の日記

キツネが言った奇妙な事

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
           かんじんなことは、目には見えないんだよ」

さて、いよいよ日記を書き始めました!!それで最初くらいは、
自分の陽性について簡単に書こうかな、って思います。

正直に言って僕の場合、日常生活では自分の陽性を
あまり意識しないです。それだけ陽性は、僕のアタリマエな
生活の一部なのかもしれません。

ただ、それでもやはり陽性によって「ジブン変わったかな」、
ということもあります。それが、最初の一文です。

これは有名な絵本の中で、キツネが言う言葉なのですが、
今ならこの言葉の意味が理解できる気がするのですね。
「もし自分が陽性ではなく、ここでもマジョリティの立場で
あったのならば、今でもこの言葉にピンと来なかったかも」
そう考えることが、今では一番怖いです。

——–
僕の親は、僕が陽性になったことをやっぱり負い目に
感じているのかな、そう感じるときがあります。
またカミングアウトした親友も、私以上に私の気持ちに
思いを巡らしてくれ、いろいろ気を使ってくれたりします。

でも案外、今の僕にとって「陽性である」ってことは、
そんな良いとか悪いとかそういう問題なんかじゃなくて。
強調する必要はないけど、でも確かにジブンを創り壊してきた
大切な生活の一部。    最近はそんな気がします。

ニノ

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