陽性者と家族の日記

生きること、死ぬこと

知り合いの女性が進行性の胃癌で入院された。
年齢は私より少し上。
術後10日ほどして病院へお見舞いに行った。
胃を全部摘出され、1週間は点滴だったそうだけど、
何だか穏やかで、スッキリしたお顔。
癌と一緒に様々なものがストンと落ちたような感じがした。
少女のようにも見えた。
嬉しいなぁ。ひと安心。

リリー・フランキー著の「東京タワー」という本で、
3回の癌の手術をしながら、元気に明るく生きたお母さんの話を読んだ。
旅立たれたのは、70歳ぐらいだったのだろうか。

そのすぐ後で、たまたま読み返した本で、
重兼芳子著の「生き方の深い人浅い人」。
85歳のお母さんに癌が見つかったのだけれど、
自覚症状もなく、毎日を喜んで暮していらっしゃる。
ご本人に癌のことは言わずに、手術を断り、
より楽しい日々を送れる手助けをされる話だった。

私は、1年前に目の手術をした。
手術は成功したし、手術をする流れだったし、お陰で沢山の学びがあった。

五木寛之さんが、夜中に痛みで七転八倒しながら、
「これで死ぬんだな」と思いながらも、救急車は呼ばなかった。
病院に行ったことはない。
と書いてある本を読んだのも、最近だ。

人はいずれは、死ぬ。
死に方は、生き方。
身体と心と魂と。
生きるということは、納得できる点を探り続けることかもしれない。

それよりも、部屋の掃除をしなきゃ!

たんぽぽ

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