陽性者と家族の日記

日々の生活と仕事の中で…

近頃でも…腹の立つことは相変わらず多い。
けれども、「立つ」だけで実際に「怒る」機会は極端に少なくなりました。
人生の残り時間もそろそろ少なくなってきたことを意識して、残りの生涯を
怒って生きたらもったいない、という気持ちも、もちろん強いのですが…

それは、怒るべき相手が「人間だもの、仕方ないよね」という
諦観に近い感情、かもしれない。
もちろん、医師の誤診とか怠業とか…法倫理的に許されない
ことが存在することまで否定はしないし、実際に自分が当事者
=被害者になったら、また違った気持ちになるだろうけど。

システム関係の仕事をしていて思うのは、結局人間が作ったものは
神様が創ったものではない、ということ。
「IT」なんて御大層な仕事のように取られるけど、結局は人海戦術に
頼ったじみ~な仕事でしかないことがとてもよく理解できます。
メカニズムなんてとても脆弱なものなのです。
自動改札のシステムや、交通機関のダイヤグラム、金融システムなんて
広義で言えばかなりぎりぎり、満員電車の押し込みと似たような状況で
運用されている部分もあるから、破綻しても何ら驚かなくなるのです。
データ至上主義を取る現代医学についても、実はちょっぴりそんな気持ちを
抱いてる。期待をしていない、訳ではないけど。
カラクリを知っちゃうと、日々発生する大抵の事象に対して「ま、仕方ないか」
で済ませちゃうようになるから、本当は良いことではないのだけれどね。
…許しがたいのは、どこかの誰かさんのように事実を隠蔽して口を拭おうとする
役人たち。

僕も人間。相手も人間。
だから、信じられる人の言うことは信じたいけど、真実が何か、自分なりの
視点できっちり見抜く、その眼力だけはこれからももっていきたい。
そのためには、自分で足を運び、本を読んでもがきながらも自分を固める
しかないだろうな。
ネットのWikipediaあたりでサラッと流し読みし、物事の本質を5分で
理解しようだなんてあまりにも浅計だ、ということにようやく気がついた
次第です。
森羅万象は、そんな狭苦しい森のはずがないのだから。

なぎさのペンギン

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