陽性者と家族の日記

高齢化社会は目前。だけど…

先日アメリカの雑誌を眺めていたら、性的マイノリティの高齢化に関する
記事が出ていて、これがとても興味深かった。

アメリカといえば、ゲイやレズビアン、バイセクシャルなどに対して
社会全体が非常にリベラルな雰囲気で受け容れている印象を受けるけれど、
実際、それは大都市の特定のエリアに限られたことだという。
(僕も滞米中にそれを痛感させられたが…)
現在でも地方都市では偏見や差別意識が根強く、いわゆる「老人ホーム」
などのケア施設に入居しようとしても、他の入居者から猛反対に遭い
居住フロアを変更させられたり、同室を拒否されることがしばしばあるそうだ。
カリフォルニア州などは性的マイノリティに比較的寛容であり、
専用住宅の提供など独自の取り組みも始まったようだが、他の地域では
実情はまだまだ厳しいらしい。

偏見をもたれる理由のひとつに「エイズがうつるのではないかと心配」
ということが挙げられているそうで、ある程度予想のつく回答だとしても
当事者としては色々な意味で複雑な思いを抱く。
正直言えば「アメリカですらこの程度か」との気持ちもある。
この十数年でHIV陽性者を取り巻く環境は劇的な変化を遂げたけれど、
人間の意識って、そんなに簡単に変わらないんだな。
それでメゲてはいけないけどね。

で…日本じゃどうか、って?

自分の未来を拓くために真剣に考えなきゃいけないこと、
まだいっぱいあるみたいです。

なぎさのペンギン

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