運営委員のつぶやき

sakura

陽性告知を受けたのと同じくらいの時期に、あるイベントのために
毎年出向いている海沿いの町がありました。繁忙期明けの疲れ
切ったタイミングでの、つかの間の一人旅で行くその町にある
小さな宿。その宿はネストという名前がついていました。

当事者として、その頃の「ぷれいす東京・ネスト」を必要としなかった
僕でしたが、この宿のほうは、くつろぐだけではなくて、情報を得る
ためにとても重要な場所でした。旅の宿というのは大抵そういうもの
かもしれませんが、全く知り合いもいない土地を歩くには十分すぎる
情報がそこにはありました。

日本中から人が来て、確かな情報を得るための“巣”。web NEST
運営委員会にお誘いいただいたときに僕がイメージしたのはまさしく
「旅人の宿」でした。この場を通して、どんな情報を伝えることができる
のか。訪れる相手もどのような人かよくわからない上に、僕とは違う
「HIVとの向き合い方」をしている人たちがどんなニーズを持っているのか
もわかっていませんでした。ですが、リンク集の担当になり、特に陽性者や
陽性者のパートナーの方のブログに触れるにつれて、全く知らない旅人
同士が宿の食堂でお互いの旅の知恵を教え あったりするのと同じように、
僕の陽性者生活では絶対気づかないような様々なことを教えてもらいました。

ブログのオーナーの方とは、エイズ学会の会場でご挨拶できたり、全く違う
機会に一緒にお仕事させていただいたり、リンク担当としてだけではない
つながりを持たせていただいた方もいます。

web NESTでの僕の仕事に関わってくださったすべての方に心より感謝
申し上げます。ありがとうございました。

sakura

運営委員のつぶやき へ