スタッフ日記

Hello from DC, Part 4

NoAIDS2012アメリカでは、ネバダ州を除くすべての州およびワシントンDCで売春は違法とされ、薬物使用者とならびセックスワーカーが入国できず国際エイズ会議への参加が阻まれたことが議論を呼んでいます。

 

 

 

HIPSInsideHIPSOutsideワシントンDCで、セックスワーカーの支援を行っている団体H.I.P.S.Helping Individual Prostitutes Survive)を訪ねました。9名ほどのスタッフで、セックスワーカー(性自認やセクシュアリティ問わず)の健康を守ることを第一に、路上でのアウトリーチと、団体事務所でのケアやフリー・スペース提供、アドボカシーなどを行っています。

セイファー・セックスの情報や、HIVを含む性行為感染症や望まない妊娠を防ぐためのコンドームはもちろんのこと、薬物使用のハーム・リダクションとして注射器やパイプも必要に応じて提供しているとのことです。また、セックスワーカーが客から暴行されるなど危険な目に遭うケースも多いため、そういう客の情報をセックスワーカーから集めて「ブラックリスト」を作成し、注意を喚起していました。

スペースはセックスワーカー当事者でなくても利用できるため、真夏や真冬の天候の厳しい時期には家のない人々を受け入れたり、他に行く場所のない人の「最後の拠り所」として使ってもらっているとのことです。そういったスタンスにより地域に溶け込み、またセックスワーカーからの信頼も高いため、通報されるのではないかという心配をせずにサービスを利用できる場所としてとてもうまく機能しているように見えました。

おーつき

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