陽性者と家族の日記

TIME

春の入口は 予想外の寒さ
桜の開花も遅れましたが、ようやく
初夏の陽気になりましたね

☆検査☆

前回の日記に、

”定期受診以外は病院と縁遠く”

と書いた…しばらくあと

年に1度の健康診断で
“要精密検査”の通知を受取りました

僕は20代の始め、
肺の手術を受けています
以前も 画像検査でその”古傷”を
指摘されたことが何回か…
きっと今回もそれだよね?

そう思いたい気持ちが半分

残りの半分は もしもの場合…

だとしたら 相方へどう伝えよう?

主治医のいるクリニックではなく
地域で一番大きな規模の病院で
精密検査を受けました

病院では 十数年ぶりにCTを撮影、
血液とX線の検査も再実施

事前の問診票に、
「過去にかかったことのある特定の疾患は
ありますか?」
と問いがあり、どこまで伝えようか
一瞬 迷いました

“ふだんの自分”を知らない人に
“おおごと”にされてしまうのかな…
という ためらいの気持ちもあり

でも
“血液検査では抗体の有無を調べます”
の事前承諾項目には、過去に僕がかかった
ことのある感染症が ほぼ記載されている

“もしも”の先も考えてるんだろ?
きちんと伝えなきゃダメやで って
自分の上に答えが降りてきた感じかな

検査は1時間くらいで終了しましたが
判定が出るまでの1週間は 落ち着かず

幸いにも 結果は ”異常なし”

でも 手放しで喜ぶ気持ちには
なれませんでした

たぶん15年前なら 違っていたなー

20年近く同じような生活を続けていると
自分の身に起きる変化に鈍感になるから

毎日があたりまえになり過ぎてしまった

当然 体力も昔とは全く違うはずなのに
その部分には思い切り目をつむって
“自分に都合の良い解釈” に慣れてしまう

HIV+であろうとなかろうと関係なく
年を重ねるって、そういうことなのは
(こちらも)前回の日記に記した通りで

その怖さを 時間をかけ学んできました

再検査が受けられて良かったし、
受検は今後も毎年続けていくつもりです

ポジティブな生き方をするためには
ネガティブな気持ちとも向き合って
生きるしかないから

自分なりの ”情熱” も大切にね

☆TIME☆

いろいろな人々に
忘れがたい人生の思い出を語ってもらい
そのあと それぞれが同じ音楽を聴く

あの日のオレと 同じ顔


なぎさのペンギン

陽性者と家族の日記 へ