陽性者と家族の日記

ものぐさな食卓

仕事の帰りにスーパーに寄って、晩御飯の献立を考えながらカートを押す。
すると、泥つき里芋の袋が「アタシを食べて」と微笑む。
いまカゴに入れている南瓜とどっちにしようかさんざん迷った挙句、南瓜を袖にして里芋を選んでしまった。冷蔵庫には牛蒡と蓮根が眠っているので丁度いいか。

里芋は嫌いな食材ではない。あの「ぬめぐちゅぅぅあー」とした食感は快感ですらある。しかし皮付きの里芋を自分で買った事はいままで殆んど無い。
皮むきが面倒くさそうだからだ。買ってから少し後悔する。
しかし、そういえば、「いまさら恥ずかしくて人に聞けない料理の基本」本があったのでそれを見る。
泥を洗って水から茹でて3~4分で引き上げ、キッチンペーパーで軽くこすると皮が取れるらしい。
やってみる。
おお、すごい。簡単だ。手も痒くならずに、これなら自分で里芋料理が一年365日作れるぞ。そんな訳は無い。

ところが、ここで喜びの余り「いまさら恥ずかしくて・・・」本を読むのを止めてしまった為に里芋のぬめりとりの作業をスキップして煮物を始めてしまった。
「ん?何だか煮汁がとろーっとしてるんだけど・・・」と気付いたときは時既に遅し。別に大しておかしくはならなかったんだけど。

煮物の味付は顆粒だしと酒とうどんスープの素と砂糖。滅茶苦茶ではない。そばつゆ・うどんスープの類はそれだけでまともな味が出せるのであとは好みで醤油や砂糖を足すだけでOK、料理苦手な人はトライしてみてください。

蔵人

陽性者と家族の日記 へ