就職支援セミナー

「未来の自分を描く足がかりに」長谷川(40代/男性)

実のところ、セミナー当日の記憶がほとんどない。いざ「就労活動を」と思った瞬間に劣等感で一杯の自分と向き合わざるを得なくなるからだ。

僕自身は、服薬に伴う免疫の急激な回復(免疫再構築症候群)により、進行性多巣性白質脳症(PML)を発症し、2017年8月に職場を退職した。以降、現在まで左半身に軽い麻痺が残り傷病手当金で当座の生計を賄っている。

それまでは団体職員として長らく勤務していた。そのため営利企業で働いた経験もなければ就職活動をした経験もない。これといった資格も経験もないまま、気づけば病気と障害を得て40半ばに無職になった。

それでも、再就職するにあたり、できれば、社会の歯車の1つとしてだけではなく、「病気や障害を持って働く=これまでとは別の豊かさ」を追求して生きていきたいものだ……と未来に期待してしまう自分がいる。別の豊かさとは、病や障害、性指向などを尊重し合える職場環境、ひいては社会の実現である。

そういった意味で、今回、就労支援セミナーに参加することで、私のような状況にある者への就労をサポートしてくれる団体や、企業の存在と触れる機会を得られたことが大きな収穫であった。

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