ピア+トーク

「ポジティブな印象にびっくり&元気もらいました。」 てつ(服薬歴5年/初参加/50代)

長谷川さんのプロフィールを、ウェブ上で拝見していたら、なんだかとてもハードな人生で、正直、若干気持ちが引いてしまいました。HIV感染で、腎臓透析で、片足切断…緩慢なる自殺寸前の状態…。しかも現在進行形。こんな過酷な状況にいる方にあったことがないので、単なる興味本位で参加するような気がして、当日までちょっと戸惑っていました。でも、そんな状況にもかかわらず、人前に出てお話をする長谷川さんをどうしても見たくなり、出席させていただきました。
会場の席に座り、前の方を見ると、長谷川さんは車椅子に座り穏やかな笑顔で、横にいたサポートの若い方と談笑していました。予備知識で得ていた印象がそこでガラリと変わりました。
「なんだ、意外と元気そうじゃない。」
パワーポイントで紹介された、これまでの事実関係は、予備知識があったので、それほど衝撃は受けませんでした。何よりスライドを見せながら、解説していくサポートの方や、長谷川さん本人がジョークを交えながら、快活に話されていたことに驚きました。
糖尿病が原因で、足を切断したことよりも、つらかったのは、自分が鬱になっていることをサポートの方々に気づかされたこと…とおっしゃっていたのが、天啓のように私の頭の中に響き渡りました。
私はHIV発症後5年が経過し、再就職もして生活は安定してきてはいるのですが、現在50歳代で、家族はいても、感染のことについてや今後の人生について、率直に話し合える人がそばにいません。
長谷川さんは、どん底ともいえる状態に陥っているときに「長谷川さんを、このまま放っておけない」と思わせる人々との関係性を、これまでの人生においてしっかりと築いていたということがはっきり分かり、とても羨ましく感じました。長谷川さんは、サポートしてもらえる人々が少なからずいて、サポートメンバーたちも、長谷川さんが元気になっていくのを自分のことのように喜んでいる光景が、何より素晴らしく、とても癒された気分でした。
私も今からでも遅くない、何でも話し合える、確かな人間関係を築ける人を一人でも多く作る努力をしてみよう、と思えました。

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