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エイズ対策の曲がり角で示したコミュニティの決意

日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス 長谷川 博史

日本のエイズ対策の歴史を考える時、今回のエイズ学会の意義は大きい。
抗HIV治療が進んだ現在、これまで手を携えて歩んで来た医学セクターと社会セクターの間に微妙な距離感が生まれている。またMSM対策についてもコミュニケーション手段の変化にともない新たなアプローチが求められている。そんな中で社会のHIV/エイズに対する偏見はほとんど解消されず、新たに感染を告知される患者はその偏見を自らに向けることも相変らず多い。
そんな状況の中、永年HIV陽性者支援に尽力して来た生島会長の思いは医学とコミュニティの連帯の再確認にあったのだろう。全体として学会長の思いが十分に反映された学会だったように感じた。特にコミュニティに向けたTOKYO AIDS WEEKS 2017の学会との併催は両者の連携の必要性を改めて提言した。
また、今学会長は初めて自らのセクシュアリティを公表したゲイであったことも明確に記憶と記録に留めておきたい。

「第31回日本エイズ学会学術集会感想文」より

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