就職支援セミナー

「自分らしく働くことが出来ますように」もみのきしま(感染告知:2017年2月/服薬歴:約2年/参加2回目/40代)

中央省庁の障がい者の雇用水増しを受けて各省庁や企業が障がいを持つ人々を積極的に雇用する事態となり、人手不足もあいまってか、障がい者は異例の売り手市場となっている。
そんな中、今回の就職支援セミナーに来て下さった人事担当の方のプレゼンは各社とも三者三様であったが、各社とも障がいを持つ人たちをどのように受け入れ、どのようにして彼らの個性や潜在性を生かしていくのか、各社の取り組みや姿勢が聞けて非常に面白かった。
特に外資系のマイクロソフトや日本IBMは、障がいの枠を越えてダイバーシティ(多様性)を積極的に推進しており、誰もが自分らしく働くことができる環境を整備しているという点において、非常に好感が持てた。とりわけ、LGBTQの人たちに対する取り組みに関しては2社とも抜きん出ていたように思う。
しかし、HIV陽性者が障がい者枠の中で働くということに違和感を感じた説明会でもあった。なぜなら、企業の方の説明は障がいを抱えている人たち全般の方々への説明であり、私たちよりも重い障がいを抱えている人たちはこの世の中にもっとたくさんいるはずだからだ。私たちは3カ月に一度の通院の配慮が必要なこと以外、いわゆる健常者の人たちと何ら変わりはないのである(もしかしたら重度の方もいらっしゃるかも知れないが)。
だから、無理して障がいの枠で働くというより平日でもきちんと有給が取れて自分にあった会社を探すことができれば、一般枠でも働くことができるのになぁと私は思う。だが実際のところはいちいち平日休む理由を聞かれるとその度に嘘をつかなければならないし、病気を隠していることに対して後ろめたさを感じてしまう。
ゲイに対する社会の偏見はまだまだ多いし、この病気に対する誤解や偏見はそれ以上かもしれない。私たちがもっと自分らしく働くことができるように、各社企業の取り組みの中でより一層多様性を尊重できるそんな世の中になればいいのになぁと、心から思う。

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