HIV/エイズ よくある質問・みんなの回答集

海外旅行をするときに何か気をつけていることはありますか?

ぷれいす東京 専任相談員 生島 嗣

ぷれいす東京に寄せられた相談をもとに、アンサーをまとめました。 参考にしてみてください。

★薬剤を携帯すること
旅行の場合には、空港で薬を大量に携帯していると、あらぬ疑いをかけられて不愉快になることがあります。普段服薬している薬を手荷物にいれる場合は、最小限にしているという人もいます。また、さらに必要に応じて、主治医に英語で薬の処方内容を書いてもらうという人も。このあたりは、期間や場所によっても対応が違うでしょうから、旅行前に主治医や看護師など、病院スタッフと相談しておくと安心です。

★薬の服薬時間について
旅行先と日本で時差がある場合、すでに服薬を開始している人だと、どの時間に飲むのかで迷うことがあります。短期の旅行ですと、日本の時間で飲むという人がいますが、長期の場合になるとそうもいきません。1時間づつずらして、時間をかけて調整したという方もいます。旅行に出発前に、自分なりのシミュレーションをしておくといいでしょう。

●大阪医療センター
HIV/AIDS先端医療開発センター→HIV薬全般に関するQ&A
→Q14.「よく海外旅行をするのですが、服用時間がわからなくなってしまいます。いい方法はないでしょうか?」
http://www.haart-support.jp/information/all_qa.htm#q14

★食べ物や飲み物
地域によって、食べ物や飲み物の安全性に大きな違いがあります。水道水が飲める場所もあれば、そうでない場合もあります。飲食店で出された水や氷が原因で、お腹の不調につながる場合もあり、注意が必要です。A型肝炎の流行地域や衛生状態があまりよくないとされている地域にいかれる場合には、それなりの慎重さと好奇心を天秤にかけてみてください。A型肝炎のワクチンを事前に受けて、準備をしたり、下痢止めや整腸剤など、ふだん飲みなれている薬を持参したりするといいでしょう。

下記サイトで渡航先の状況や流行している感染症などの情報、予防接種などの情報が得られます。 かならず感染症がおきる訳ではありませんが、情報を得て、主治医や看護師などのスタッフと相談しておくと安心です。

●海外で健康にお過ごしいただくための情報サイト(厚生労働省検疫所)
http://www.forth.go.jp/

★旅行中に役立つ情報
旅行先や留学・赴任国などの情報があると安心できることも多いでしょう。

そんな場合には、 下記サイトをご覧ください。ただし、英語による情報です。このサイトの「Resources」には、 世界中のHIV/エイズに対応する支援やサービスに関する情報(HIV & AIDS services worldwide、) が掲載されている。もちろん、ぷれいす東京の情報も掲載されています。

●[nam]aidsmap(英語)
http://www.aidsmap.com/

★入国制限のある国や地域への入国について
近年、何も申告を求められない国々が増えてきましたが、残念ながら、現在、51カ国でなんらかの入国制限があることが、2010年7月にウィーンで開催された国際エイズ会議にて報告されています。

ー短期の滞在も認めない国
エジプト、イラク、カタール、シンガポール、タークス・カイコス諸島など

ー入国の際にHIV陰性だという申告を求める国
ブルネイ、オマーン、スーダン、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメンなど

ー22の国は陽性であることがわかると、国外に退去を求められる国
シンガポール、マレーシア、ロシア、台湾、モンゴル、エジプト、北朝鮮、ウズベキスタン、サウジアラビアなど

こうした、51の国の入国制限に関しては、人権を尊重する国際世論からは、厳しい批判が浴びせられています。中国や米国も以前は入国制限がありましたが、現在では撤廃されています。ただし、国の方針が徹底するまでに、時間がかかる場合があります。

下記サイトには、HIVに関連した入国制限に関する情報が掲載されていますが、 時間の経過とともに変化する部分もありますので、複数の情報源を合わせて判断する必要があります。

●HIV Travel(The Global Database on HIV-Related Travel Restrictions)
(英語) http://hivtravel.org/

●日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)(日本語)
→海外のHIV/AIDS→各国におけるHIV陽性者の入国規制
http://www.janpplus.jp/project/international_network/

その他の回答

HIVの感染不安の人、HIV検査前の電話相談

東京都HIV/エイズ電話相談(東京都委託事業)
03-3227-3335
月曜日〜金曜日 12:00~21:00
土曜日/日曜日/祝日 14:00~17:00

ゲイによるゲイのためのHIV/エイズ電話相談(Gay Friends for AIDS)
03-5386-1575
土曜日 19:00〜21:00

HIV陽性者と確認検査待ちの人、そのパートナー、周囲の人のための電話相談

ぷれいす東京 ポジティブライン(厚生労働省委託事業)
0120-02-8341やさしい
月曜日〜土曜日 13:00〜19:00
木曜日 15:00〜18:00(HIV陽性の相談員対応)

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