HIV/エイズ よくある質問・みんなの回答集

地方で生活しています。医療や生活に関する情報の少なさや、サービス利用の難しさをどう補っていますか?

博多っこもどき/40代 ゲイ 福岡在住

自分自身の医療情報については、もちろん主治医から診察の都度、納得の行くまで毎回きちんと説明をしてもらえますし、精神的なフォローのためのカウンセラーもいます。

また拠点病院の場合は、障害者自立支援法に関する諸手続きや障害者手帳の交付などについても、プライバシーを最大限配慮しながら、最も良い選択をソーシャルワーカーが一緒になって相談にのってくれます。私の場合は、役所への届出も、一切をソーシャルワーカーが病院を通して行ってくれましたし、役所の側も、HIV陽性者の抱えるプライバシー漏洩に関する恐れを十分理解してくれ、陽性者本人が直接窓口に来なくても、ソーシャルワーカー経由で申請を受理してくれる融通、懐の深さがあり、それはとてもありがたいことだったと思っています。ですので、この点については、福岡都心部と、東京の様な大都会の間に、そう大きな違いは無いのではないかと思っています。

しかしもし、私が現在居住の地域よりもっと人口が少なく、地域のつながりの濃い地域に住んでいたら・・・あるいはもしこれが、自分の生まれ故郷だったとしたら、きっと病院側にここまで行き届いたサービスを求める事は難しいと思いますし、行政側の対応ももっと融通の利かないものになっていたでしょう。私のふるさとでは、行政にも拠点病院にも、おそらく私の知人縁者がいる事はまず間違いの無い事で、そこで私個人のプライバシーが守られるなどという事は、到底望めない事のように思えます。ですから私は、現在の状況が許す限りは、ふるさとへ帰る事はないと思っています。

また、医療情報に関して、自分の置かれている病状や治療環境が、他人と比べてどうなのかという事については、プライバシーの問題もあり、病院内で他者と接触を持つことは医師から固く禁じられておりますので、情報を得る事はまずできません。ですので、もし自分の置かれた状況が、都会と比べてどうなのかという事を知りたいと思ったときは、自分でネット等を利用して都会の状況を調べたり、東京での陽性者同士の交流会に参加したり、地元のボランティア団体で情報を教えてもらったりするしかありません。

病院での治療やサービスについては、これが本来の公的機関の限界あり、地方も都会もおそらく変わりは無いのではないかと思います。ですから、その意味では、医療サービスにおいて、特に地方における不満というものはありません。唯一、地方ゆえの医療上の問題点といえば、医療機関、診察日が限られているために、どうしても病院内で陽性者同士が遭遇しやすく、狭い地域であるために、それが知り合い出会ったりする可能性が高いという事でしょうか。

病院がカバーできない部分のフォローや支えについて、福岡は地元福岡に、HIVのボランティア団体が存在してくれたおかげで、私はその恩恵を受ける事ができましたが、そういった団体が無い地域においては、自分ひとりで孤独と不安、日常生活の不便に耐えていかなければならないという点が、地方における何よりの苦労ではないかと思っています。

その他の回答

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0120-02-8341やさしい
月曜日〜土曜日 13:00〜19:00
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